Sandbox4

地域音楽コーディネータ― 認知症予防士、美容家、篠笛奏者
新潟県三条市 長岡和美さん

■ 活動テーマ:どんな時も手と音で happy
■ 日時:2010年~現在
■ 場所:三条市
■ 対象:一般市民対象20人参加
■ 三条市中央公民館主催 市民総合大学「いきいき元気脳講座」から始まる。

■ 活動内容

1.活動をはじめたきっかけ

義理母で介護に苦悩し悔いを残していた時に実母も発症、再度同じ悔いを残さぬように学び始め、予防が大切なことを知りました。

涙が止まらぬ音との出逢い

10年前、自分自身が音で人生が変わる素晴らしさを知りました。それはある日、母の介護中に聴いた篠笛(*1)の音色に感動し、心や身体の中からスーッと辛さが解放された瞬間でした。 この体験より「篠笛を吹きたい、この楽器の魅力を広げたい」と想いが募り習い始めました。レッスンを続ける中で、この楽器の音色が自身の認知症講座に活かせるのではないかと考え、取り入れることにしたのがきっかけです。

最初は、認知症の母の介護予防のために、また自身が癒された時間を広げるために講座を始めました。当初、認知症を予防する講座がなく、立ち上げた美容と音を取り入れたこのオリジナル講座を一番に楽しみ、喜んでくれたのは、亡き母でした。

地域音楽コーディネータ―講座受講後、自身の講座には美容ケアや体操、音あそびと笛をツールとして入れていましたが、講座の最後にミニコンサートを入れて、実際に書くというアクションを入れ、メッセージを書き記していただいてます。家に帰って現実な生活に戻ると思いを書くという事が流されてしまいます。音楽と同時に感じる思いは、自分の生きてきた大事なものや事や人を思いだし、、生きてきてよかった、たくさんの思い出やささえに気づくことができ、自己肯定感につながり、これからの生きる力となります。

*1 篠笛:竹でできている日本の伝統楽器の一つで、歌舞伎やお祭りの時に演奏される横笛。竹笛とも呼ばれる。

 

2.活動理念

和の音カノン活動は調和~どんなときも手と音でhappy~
「本物の感動」記憶に残る時間を広げ、地域課題を音楽コンサート企画に絡め活性
長年セラピストとしての仕事と新たな出逢いの音で「どんなときも心に触れ
しあわせな時間」のお手伝いです。
https://nozomikanon.com/

3.具体的な活動

地元三条市と新潟市で予防講座、認知症予防の講演会&篠笛コンサートを同時開催し、介護を癒されながら提案してきました。

NHKテレビ新潟放送では3分間の予防コーナーを2年間続けましたが、認知症予防には、下記の3つが大切であることを、母の様子の変化を見て学びました。
  1. 生の体験が必要
  2. 身キレイにして出かけ楽しく感動する
  3. 楽しい記憶として残る事
他のコンサートは忘れても篠笛コンサートだけは、何度も歌をうたって、よかったと繰り返し言っておりました。

(1)コンサート

コンサート企画は二部制にし、一部は普段コンサートに参加しにくい親子連れ、高齢者の方々を招待し(施設入所の方のお出かけ行事に)、二部は普通のコンサートを開催。コンサート会場では、介護を普段されているご家族へ、介護発信をしていただきました。


(2)篠笛入門講座

二年目の篠笛入門講座では、地元の盆踊りを吹くことも目標としています。
そのためには、地域の歴史を知る事、曲のできた背景や歌詞の意味まで学びます。
参加者も地元民謡の復活のお手伝いと学びに張り合いができ、教室も活気がでております。
この講座と活動を通して出逢う弟子仲間達が、練習会を定期的に開催し、時々一緒に参加しながら、仲間を増やしています。


(3)2021年7月の活動 心のまつりコンサート 県内上越市

昨年、地元の方々と一緒に企画した「上越市の祇園祭」のオファーが中止となり、がっくりしましたが、その代わりに今年、有志と地元お寺と神社で弟子達で開催することにしました。応援団を募り次の活動につなげます。

同時に、夏休み篠笛体験や資金集めに応援団結成、応援金を募っています。

◆2021/7/26(月)謙信 音MATSURIコンサート
◆2021/7/27(火)謙信公ゆかりの本町春日神社コンサート 笛の音 MATSURI


A.趣旨

コロナ禍の現在、地域のお祭りもその一つですが、地域行事も簡略化、笛を吹く方が減り、活動が減っております。祭り中止が続く地域に、大きな行事が無理ならば、コンサートと篠笛指導を開催し、小さな活動を数多く形を変えていく事で祭り復活の際に活かされる種まき企画と考えました。

B.推進にあたって

  1. まずは、篠笛の魅力を知っていただくために昨年からコンサートを開催し、その魅力を知ってもらいました。多くのファンやコアになる弟子の意見を混ぜ、プロによる篠笛講座も同時開催し、地元の方々とオリジナルお囃子を制作、来年は発表会と目標を掲げました。
  2. 地域活動ではこちらが主導権を握らずに、意見が出るまでじっと待ち、提案しながら地元の方々の願いを叶えるように組み立てますが、主催、出演者など意見を聞き、調和しながら待つことは正直難しいことです。現実な予算面での対処も関わってきます。
  3. 夏休み篠笛体験会で自由に音が出る楽しみを体験しながら、音づくりを楽しみます。理解者、協力者、共有できるファンを増やし伝えていきます。

C.成果

皆で開催を意識し活動を進めてきて、内容面、運営面の成功例や反省点等、次に生かしていける財産となりました。また関わる人相互の信頼感を通して、良き理解者、協力者も増えました。集客にも良い結果になり、「グッド連鎖は続くものだなあ」と長く時間をかけてきた意味を感じます。

4.今後の課題と抱負

介護研修なども入れた学び企画、介護中でも社会とつながる機会や場所、介護職員へ音楽と学びの企画提案しましたが、予算的な問題もあり次なる企画には至っていません。今後、介護職の方へも心のゆとり時間や介護技術の向上に、音楽を通しての学び企画は予算やアイディアを練りながら活動していきたいと思います。

介護は止まり、治ることはありません。解決できない悩みに上手に長く、いかに楽しく付き合っていくかが前向きな介護生活を送るポイントになります。コンサートを通じて、音楽と生活を楽しむことを、異業種とコラボしながらご提案していきたいと思います。

コーディネータ―として篠笛講座やコンサートに関わる事が、自分の使命であることを忘れないようにしていきたいです。高齢者同士だけでなく、子供達をはじめ多くの人達と関わる事ができる世代交流の場で体験することが、自然と認知症を知って予防につながる事も痛切に感じ、地域で発信していきます。

今後も一回でおわる点の活動でなく、地域で篠笛をとおして、役割を生む企画、人が笑顔で参加できる場所作り、音楽、篠笛を目と耳の全身で感じ、育てる事を目的に「音で残る記憶の時間をコーディネイト」という想いで続けていきたいと思います。