地域音楽コーディネーター ヴァイオリニスト 弦楽アンサンブル SupportingMusic主宰 東京都 林菜都子さん


コンサート最後 全員でのアンサンブル 筆者 一番左の黒いドレス
- ■活動テーマ:
- チャレンジあんさんぶるVol.3
- ■目次:
- ■活動開始時期:
- 2025年2月16日(日)13:30~18:00
- ■場所:
- 立川市たましんRISURUホール小ホール
- ■対象:
- 小学生低学年、中高校生~60代までのアマチュア
- ■活動内容
1.きっかけ
人生100年時代を迎えた今、人々それぞれが自分のライフステージにあった生き方、働き方が変化してきました。その中で何歳になっても音楽を学ぶ方々が増え、ヴァイオリン等の弦楽器や管楽器を趣味で始める方や一時休止していた楽器演奏を再開する方もいます。そこで私は楽器を学んでいるアマチュアの方々に、プロの演奏家に囲まれて一緒にアンサンブルをすることにより、音を奏でる楽しさと面白さを体験し音楽の素晴らしさを感じてもらうことを主旨に、2018年に「チャレンジあんさんぶる」という名前で演奏仲間と始め、今回3回目のコンサート開催致しました。
2.具体的な内容
(1)目的
この企画は「ワークショップ(レッスン)」とコンサートで成り立っています。編成は弦楽四重奏または五重奏の中の1パートを1回30分~60分のレッスンを受講し、その成果をコンサートで披露します。
- 日頃の練習のモティベーションと目標
- プロ演奏家と一緒にアンアンブルの楽しさを経験
- プロの演奏家が奏でる音の響きを同じステージ上で身近に感じ全身が音に包まれる喜びを得る
- 他の演奏者の演奏を聴衆者として聴く楽しみを得る
- 他の演奏者仲間との交流
(2)出演者募集
2024年10月初旬~12月中旬の申込期間の間、下記のチラシで募集をしました。年齢制限とレベルは問わず、今自分の学んでいる弦楽器(ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバス)で演奏したい曲を決め申込みします。その後、申請してきた曲を私が見て重ならないようにプログラム内容を決定します。今回は小学生低学年の方から60代の方計24名の方々が応募され、中にはフルートとクラリネットの方もおられました。初めての方やリピーターの方もいらっしゃいました。

(3)内容
24名に応募いただきましたので3部構成に致しました。私(ヴァイオリン)の他、協力していただいたのはプロで活躍しているヴァイオリン1名(秀川みずえ)ヴィオラ2名、(浅井久美子・川上拓人)チェロ2名(伊久希・和田理)コントラバス1名(照井岳也)の皆さんです。
開演はE.グリーグ「ホルベルク組曲Op.40」の第1楽章を講師演奏で始め、ハイドン・モーツアルト・ベートーベン等(ら)の古典派からシューベルト・メンデルスゾーンのロマン派、ドボルザークまでの弦楽四重奏、弦楽五重奏、管楽器含んだ室内楽作品をプロの演奏者と一緒に演奏していただきました。ヴァイオリン奏者は第1ヴァイオリンを担当してもらいました。下線が応募された方のパートです。
<弦楽四重奏の場合>
第一ヴァイオリン 第二ヴァイオリン ヴィオラ、チェロ
第一ヴァイオリン 第二ヴァイオリン ヴィオラ、チェロ
第一ヴァイオリン 第二ヴァイオリン ヴィオラ、チェロ
<弦楽四重奏と他の楽器の場合>
クラリネット、第一ヴァイオリン第二ヴァイオリン
ヴィオラ、チェロ
コンサート最後はJ.シベリウスの弦楽合奏曲「アンダンテ・フェスティーボ」を出演者全員で演奏しました。
下記がプロの演奏家の中に入って1パートを演奏した曲目です。
【J.ハイドン】
・弦楽四重奏曲No.77イ長調「皇帝」Op.76-3
・弦楽四重奏曲No.78変ロ長調「日の出」Op.76―4
【C.ディッタースドルフ】
・弦楽五重奏曲No.6ト長調
【W.Aモーツアルト】
・セレナードNO.13ト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」KV.525
・ディベルティメント
・弦楽四重奏曲
No.3ト長調KV.156
No.14ト長調「春」KV.387
No.15ニ短調KV.421
No.17変ロ長調「狩」KV.458
NO.19ハ長調「不協和音」KV.465
・フルート四重奏曲No.1二長調KV.285
【L.vベートーベン】
・弦楽四重奏No.7「ラズモフスキー第11番」Op.59-1
【F.シューベルト】
・弦楽四重奏曲No.14ニ短調「死と乙女」D.810
【J.ブラームス】
・弦楽五重奏曲No.2ヘ長調ト長調Op.111
・クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115
【F.メンデルスゾーン】
・弦楽四重奏曲No.6ヘ短調Op.80
【G.ロッシーニ】
・弦楽のためのソナタNo.1ト長調
【G.ビゼー】
・オペラ「カルメン」よりメドレー
【A.ドボルザーク】
・弦楽四重奏曲No.12ヘ長調「アメリカ」Op.96
【P.マスカーニ】
・オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
【G.フォーレ】
・ペレアスとメリザンドよりシシリエンヌ









(4)出演者の感想
・プロの演奏家が繰り出す美しい音色の中に包まれ、至福の時間を過ごしました。
・弦楽四重奏をやり終えてまだまだですが、小さい自信の芽が出てきたよう気持ちです。
・先生方と生徒の皆さんの演奏をたくさん聴いて、もっと上手になりたい!いろいろな曲を弾いてみたい!という欲が出てきました。
・先生方が明るく優しく丁寧であったかくて、緊張気味の私でも、本番は先生方の笑顔に背中を押され、とても気持ちよく思い切って弾けたと思います。
・とにかくぜいたくな時間でレッスンのときからあっという間でした。
・他の方の演奏を聴き、新しい曲を知るきっかけができてうれしかったです。
3.成果と課題
今回で3回目の開催でしたが、リピーターの方々は前回よりも進歩が確実にみえ、新規の方は「チャレンジあんさんぶる」に参加したことをきっかけに、楽器の向上意欲が高まったのが伝わってきたのが良かったと思います。課題としては趣味でたしなんでる人が少ないヴィオラ・コントラバスの方々にも参加していただけるように広め、またレッスン時間がもう少し余裕をもって組めるよう工夫をしていきたいと考えています。
4.抱負
この企画はアマチュアの方にとって、なかなか経験できない企画だと思うので、より多くの方に参加していただきたいと願っています。その1つとして講師陣がアマチュアオケや部活の現場へ訪問してアンサンブルを体験してもらうなど、ホールで演奏することにとらわれず、そのときの最善の方法を見つけながら全国に拡げていくことが大切です。要は市民にクラシックの生演奏に触れる機会を多く創出することです。また活動の拠点となる立川での5回目開催時には合奏にも、もう少し力をいれ市民音楽祭のようなアンサンブル祭りを企画したいと思います。
地域音楽コーディネーターや生涯学習音楽指導員として皆さまの活動を掲載しませんか?
活動紹介やイベント告知をご希望の方は、下記のページをご覧ください
音楽文化創造では、地域音楽コーディネーター資格取得の養成講座を実施しております。
詳しくは下記をご覧ください。