地域音楽コーディネーター 会社員 奈良県出身 多田和晃さん
- ■活動テーマ:
- 万葉からの祈り~大和(やまと)ハープで聴くふるさとのうた~
- ■目次:
- ■活動開始時期:
- 2018年~現在
- ■場所:
- 奈良県桜井市三輪山平等寺 本堂
- ■対象:
- 一般
1.きっかけ
私は2018年11月に奈良県桜井市民会館で開催された「第一回まほろば国際音楽祭」の合唱団の一員として、フォーレのレクイエムをザルツブルクやドイツの合唱団と一緒に歌う機会を頂き、今もその人々との親交を大切にしています。音楽や芸術が持つ大きな力を身をもって体験しました。そのときのすばらしい体験への恩返しとして、また私の故郷、奈良県に貢献したい願いから今回「まほろば芸術ラボ」の活動をサポートさせていただきました。
2.具体的な内容
(1)まほろば芸術ラボとは
まほろば芸術ラボは、奈良県の大和王権の中心地域であった桜井市を本拠地として、2018年日本全国での広域活動を目指す非営利型一般社団法人として設立されました。桜井市は日本の「まほろば」と言われている土地です。『まほろば』とは日本の古語で「素晴らしい場所」「住みやすい場所」という意味を持ちます。まほろば芸術ラボは『芸術家の視点と芸術の力」によって「より良い未来社会の構築と発展」に資する案を研究、提言し、実行することを目的として活動しています。
(2)活動内容
A.万葉からの祈りコンサート
このコンサートは、2019年より毎秋に奈良県の大神神社(日本最古の神社の一つ)や長谷寺(真言宗豊山派の総本山)など奈良県の有名寺社を会場として開催され、今回で6回目の開催となりました。
『芸術や歌舞謡曲は本来、五穀豊穣(ほうじょう)と民の安寧を願って神仏に捧(ささ)げられてきたものである』、ゆえに『奈良ならではの、悠久のときを祈りに捧(ささ)げてこられた聖なる場所で、同じく何百年も受け継がれてきた素晴らしい音楽を捧げ聴衆と共にその祈りの場と思いを共有したい』という趣旨で会場を選んでいます。和太鼓や三味線などの和楽器から、ヴァイオリンやチェロ、サクソフォーンなどのクラシック音楽、声楽やオペラ、朗読や舞など、これまでにも様々な公演が行われました。
B.大和ハープで聴くふるさとの歌
私が地域音楽コーディネーターとして参加したのは、2025年11月に三輪山平等寺本堂で開催された「大和ハープで聴くふるさとの歌」コンサートでした。大和ハープを演奏される井藤和美さん(*1)と大和ハープ製作者であり、ギタリストの伊藤忍さん。そして、国内外で活躍されているソプラノ歌手で「まほろば芸術ラボ」の理事長も務めている山本昌代さん(*2)の共演コンサートです。
大和ハープは伊藤忍さんが奈良県河合町の工房で製作しているオリジナルハープです。桜の花びらをイメージしたデザインで、木材選びから塗料、金具一つに至るまでこだわり抜いた、全て手作りのオリジナル弦楽器です。ハープを幼い子供からご年配の方にも身近に親しく楽しんでもらいたいという思いで演奏活動をされており、優しく包み込むような、柔らかい音色が特徴です。
井藤和美さんの大和ハープと伊藤忍さんのギターデュオで、美空ひばり生前最後のシングル「川の流れのように」(詞:秋元康、曲:見岳章)や松田聖子の代表曲「瑠璃色の地球」(詞:松本隆、曲:平井夏美)などを演奏し、さらに文部省唱歌がメドレーとなっている「ふるさとの四季」やフォークグループ赤い鳥の「翼をください」(詞:山上路夫、曲:村井邦彦)などを山本昌代さんとも共演されました。会場も満席で本堂の雰囲気もすばらしく、華やかで優雅なコンサートになりました。
3.成果と課題
万葉からの祈りコンサートは今回で6回目を迎え、様々な演奏やワークショップを開催し奈良県の人々にも広まりつつあります。課題としては二点あります。一つは聴衆の年齢層と活動経費です。ご年配の方や家族連れが多く、20代や30代の若者へもっと広める必要があると感じました。また、法人活動として、継続するためには、会費が活動資金として必要です、集客という意味でも一人でも多くの人にまほろば芸術ラボを知っていただきたく思います。
二点目はアクセスの悪さと集客の難しさです。今まで開催してきた神社、お寺は奈良ならではの、悠久のときに祈りを捧(ささ)げてこられた聖なる場所で、観光化があまりされておらず、駅から少し離れていることもあり、交通手段や駐車場の確保など検討課題です。また設営と機材の搬入出が容易にできることも考慮しながら新しい会場探しが急務です。
4.抱負
今回まほろば芸術ラボに協力させていただき、音楽の力、芸術のすばらしさを改めて実感しました。私は音楽や芸術が大好きです。そのすばらしさを一人でも多くの人に伝え、地域を元気にしたいと考えています。
私の理想は、出演者と観客の間に立ち、双方が最高の感動を味わえる場を作る『架け橋』になることです。私の故郷、奈良県大和郡山市にも縁のある豊臣秀長のように(現在NHKで放映中の大河ドラマ「豊臣兄弟」の主人公)広い視点を持って裏からしっかりと支え、関わる全ての人とご縁を大切にする。そんな献身的なサポートを通じて、音楽や芸術の伝統を絶やさず、未来へつないでいく、頼れる支え手を目指します。
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