全国生涯学習音楽指導員協議会茨城支部会員 神本みどりさん
■活動テーマ:リズムであそぼう「どれみふぁそ」
■期間:2000年~2020年
■場所:つくば市児童館
(幼稚園・保育園・つくばみらい市公民館・その他県内各地・等)
■対象:幼児親子クラス、小学校低学年クラス
■活動内容
20人の仲間と楽器を使わない声だけの素話、紙芝居で、幼稚園、小学校、病院の小児病棟に約18年間赴いていました。「おはなしの会」と並行してjet(*2)、日本音楽療法学会に所属していたこともあり、 「音楽」を取りいれたプログラムの発想が膨らみ始め、18年間のお話会を卒業しました。それから20年が経ちました。
相手が未来ある子どもへのプログラム提供は裏付けが欲しく、通信の幼児科に学士入学したり、今も大学のダルクローズリトミック(*3)講座で身体を訓練したりしています。(2021年現在コロナで休止中)
児童館での活動のきっかけは、20年前当時の館長から「開かれた児童館にしたい」という要望をいただきました。具体的には、子供たちのところに外部の人が定期的に来て何か楽しいプログラムを提供して欲しいという依頼でした。 最初はバケツにガムテープで対角線状に蓋をし、一人一人の太鼓を作り、今でいうアフリカンダンスを楽しんだのが初めです。そこから指導研究をして活動してきた内容をご紹介いたします。
*1)コダーイ・メッソド:ハンガリーの作曲家、民族音楽者、教育学者(1882~1967)。Z.コダ―イが作った音楽教育メッソド。母国のわらべ歌を教材にして、ドレミの音名を手で使って表現するハンドサインが有名
*2)jet:全日本エレクトーン指導者協会の略。個人宅でエレクトーンを指導している人達の全国組織
*3)ダルクローズリトミック:エミール・ジャック=ダルクローズ(1865~1950)スイスの教育家、作曲家による「ソルフェージュ」「リズムと運動」「即興演奏」で構成された音楽教育のメッソド(杉山千恵子先生)
小学生は児童館主催の90人規模のクリスマス会に、白い教会風の舞台衣装に大きな真っ赤な薔薇の花を着けて毎年出演するのを目標に課題に取り組んでいます。
図書館では「子どもの絵本」や「紙芝居コーナー」に自然と吸い寄せられていました。
私は長期にわたり幼児や小学校低学年に接して指導してきました。しかしコロナ禍の影響で活動停止、また身辺な環境変化に伴い方向転換の時期だと思うようになりました。
10年前から、民生委員という立場でも新しい活動を始めています。今までの幼児、児童への指導の経験を活かし高齢者に対して「音楽遊び」や,「童謡」を導入しました。 今まで音楽に消極的な方への配慮から、これらの導入は遠慮してきましたが、実際始めてみると皆、昔を思い出し楽しそうに童謡を歌っているのです。音楽の効用と童謡の素晴らしさを再認識しました。
上記の活動以外にヴィオリラという楽器(*4)でグループの一員として演奏を楽しんでいます。これも私自身の生涯音楽学習です。
以前、このグループでアメリカ演奏旅行に行き、ニューヨークのマンハッタンにある有名な音楽の殿堂「カーネギーホール」で演奏する機会がありました。別日、現地の老人ホームにて車椅子の認知症の御夫人が私たちへピアノでジャズを聴かせてくださいました。 ジャズの発祥地アメリカというお国柄もあると思いますが、この光景を見て音楽との接し方を見習いたいと思いました。
*4)ヴィオリラ:ヤマハ(株)が開発した擦弦楽器。大正琴の様にピック弾き以外に、弓で弦を擦る演奏方法等がある
https://www.yamaha.com/ja/musical_instrument_guide/tais hokoto_violyre/mechanism/mechanism002.html
今までの私の活動は全国生涯学習音楽指導員協議会(*5)茨城支部の仲間、jetのメンバー、音楽文化創造はじめ、多くの方々のご支援で20年もの年月を重ねてこれました。 現在はさまざまな事情もあり、グループ活動ができませんが、これからも音楽との関わりを持ち、今自分ができる事を続けて行きたいと願っています。
*5)全国生涯学習音楽指導員協議会
https://www.onbunso.or.jp/instructor/coaching-council/
■活動テーマ:リズムであそぼう「どれみふぁそ」
■期間:2000年~2020年
■場所:つくば市児童館
(幼稚園・保育園・つくばみらい市公民館・その他県内各地・等)
■対象:幼児親子クラス、小学校低学年クラス
■活動内容
1.活動を始めた背景
40年前、わらべうたの指導者で「にほんのわらべうた」というタイトルの著者でもある近藤信子先生に定期的に教えていただける機会があり、コダーイ・メッソド(*1)による「こどもの集団、遊び、音楽」に触れさせていただきました。 またその会でドイツ文学者グリム童話の小澤敏夫先生(小澤征爾氏のお兄様)とお会いでき、おはなしのおばさんとして幼児教育に興味を深めていきました。20人の仲間と楽器を使わない声だけの素話、紙芝居で、幼稚園、小学校、病院の小児病棟に約18年間赴いていました。「おはなしの会」と並行してjet(*2)、日本音楽療法学会に所属していたこともあり、 「音楽」を取りいれたプログラムの発想が膨らみ始め、18年間のお話会を卒業しました。それから20年が経ちました。
相手が未来ある子どもへのプログラム提供は裏付けが欲しく、通信の幼児科に学士入学したり、今も大学のダルクローズリトミック(*3)講座で身体を訓練したりしています。(2021年現在コロナで休止中)
児童館での活動のきっかけは、20年前当時の館長から「開かれた児童館にしたい」という要望をいただきました。具体的には、子供たちのところに外部の人が定期的に来て何か楽しいプログラムを提供して欲しいという依頼でした。 最初はバケツにガムテープで対角線状に蓋をし、一人一人の太鼓を作り、今でいうアフリカンダンスを楽しんだのが初めです。そこから指導研究をして活動してきた内容をご紹介いたします。
*1)コダーイ・メッソド:ハンガリーの作曲家、民族音楽者、教育学者(1882~1967)。Z.コダ―イが作った音楽教育メッソド。母国のわらべ歌を教材にして、ドレミの音名を手で使って表現するハンドサインが有名
*2)jet:全日本エレクトーン指導者協会の略。個人宅でエレクトーンを指導している人達の全国組織
*3)ダルクローズリトミック:エミール・ジャック=ダルクローズ(1865~1950)スイスの教育家、作曲家による「ソルフェージュ」「リズムと運動」「即興演奏」で構成された音楽教育のメッソド(杉山千恵子先生)
2.具体的な内容
(1)目的
<幼児、若葉マークの保護者>
幼児期の親子のいろいろな微笑み経験が、子どもの成長の上で大切である事を根底に、手遊びや歌などで共に遊べる内容提供を心掛ける。<小学生>
リズムの楽しさを感じられるゲームや遊びを通し、音楽の基礎力を身につけ、またクリスマス会等で仲間と協力し舞台上の音楽表現を完成させ楽しませる。(2)指導内容
リーダー役、サポート役、ピアノ演奏者、記録係の4人の体制で指導をしています。(遠藤澄子・高橋ユリ・山本慶子)<幼児、若葉マークの保護者>
指導項目は手遊び、リトミック、歌唱、生演奏のBGM入り絵本の読み聞かせ、パネルシアター、工作、わらべ歌等。 また楽器はミュージックベル(親)、打楽器を扱います。わらべ歌・遊び歌には、スタッフが手作りした小道具を用います。<小学生>
教えるというより、子ども同士で気づいていけるようにクイズ形式で学びあう形にしました。鑑賞は曲想により体表現、リズム打ちなどを通してリズム感、拍子感、等速感等などを養います。「魔法のことば ミソシレファ」で音符を覚えたり、ピアノのさぐり弾きで音階を作り、遊びました。小学生は児童館主催の90人規模のクリスマス会に、白い教会風の舞台衣装に大きな真っ赤な薔薇の花を着けて毎年出演するのを目標に課題に取り組んでいます。
(3)扱ってきた素材
下記の5つの要素に分けて選曲しています。①オープニング
- ララルー(ペギー・リー&ソニー・バーク詞、曲)
- シンコペーティッドクロック(ルロイ・アンダーソン曲)
- そりすべり(ルロイ・アンダーソン曲)
- あひるの行列(彦たけし詞、柳沢 剛曲)他
②手遊びの曲
<わらべ歌>
- 馬はとしとし・あんたがたどこさ・これっくらいのお弁当箱
- 七夕の神さんが・川の岸の水車・おてぶしてぶし・いっちくたっちく・サルの腰掛・一羽のカラス・ひとつヒヨコが他
<童謡、唱歌>
- 大きな栗の木の下で(イギリス民謡を基にした童謡)
- げんこつ山のたぬきさん(作者不詳)
- むすんでひらいて(エミール・ジャン=ジャックルソー作)
- とんとんひげじいさん(作者不詳)
- お花が笑った(保富康牛詞、湯山 昭曲)
- 手をたたきましょう(原曲はチェコ民謡)
- 犬のおまわりさん(佐藤義美詞、大中 恩曲)
- かえるのうた(岡本敏明訳詞、ドイツ民謡)
- あくしゅでこんにちは(まど・みちお詞、渡辺 茂曲)
- あらどこだ他
③歌がメインの曲
<童謡>
- 七つの子、とんぼのめがね、でんでんむしむし、虫の声他
<その他>
- アイアイ(相田裕美詞、宇野誠一郎曲)
- おもちゃのチャチャチャ(野坂昭如詞、吉岡 治補作、越部信義曲)
- あわてんぼうのサンタクロース(吉岡 治詞、小林亜星曲)
- クラリネットをこわしちゃった(フランスの曲作者不詳、石井好子訳詞)
- バスにのって(谷口國宥詞、曲)他
④パネルを扱って
- こぶたぬきつねこ(山本直純詞、曲)
- ドロップスのうた(まど・みちお詞、大中 恩曲)
- 野菜のうた(作者不詳)
- 数字のうた(夢 虹二詞、小谷 肇曲)
- あのこはたあれ(細川雄太郎詞、海沼 実曲)
- まてまて・ポンポンポケット・カレーライス・いないないバ
- 七夕・こんこんくしゃん・しゃぼんだま他
⑤鑑賞的遊び
<ポピュラー>
- ホワイトクリスマス(アーヴィング・バーリン詞、曲)
- 星に願いを(ネッド・ワシントン詞、リー・ハーライン曲)
- Cジャムブルース(デューク・エリントン曲)
- 茶色の小瓶(アメリカ民謡)
- We Will Rock You(クイーン)
- Rock And Roll Music(ビートルズ)
<クラシック>
- アイネクライネナハトムジーク(W.A.モーツァルト曲)
- 美しき青きドナウ(ヨハン・シュトラウス二世曲)
- トランペット吹きの休日(ルロイ・アンダーソン曲)
- ブルータンゴ(ルロイ・アンダーソン曲)
- シューベルトの子守歌、ブラームスの子守歌他
3.20年間活動の総括
児童館で幼児、児童達に携わっている時は、マンネリ化にならぬよう、常に新しい感覚を取り入れるため、テレビは「NHKの子ども番組」や「若者のダンス番組」などを見て研究する事を心がけていました。図書館では「子どもの絵本」や「紙芝居コーナー」に自然と吸い寄せられていました。
私は長期にわたり幼児や小学校低学年に接して指導してきました。しかしコロナ禍の影響で活動停止、また身辺な環境変化に伴い方向転換の時期だと思うようになりました。
10年前から、民生委員という立場でも新しい活動を始めています。今までの幼児、児童への指導の経験を活かし高齢者に対して「音楽遊び」や,「童謡」を導入しました。 今まで音楽に消極的な方への配慮から、これらの導入は遠慮してきましたが、実際始めてみると皆、昔を思い出し楽しそうに童謡を歌っているのです。音楽の効用と童謡の素晴らしさを再認識しました。
上記の活動以外にヴィオリラという楽器(*4)でグループの一員として演奏を楽しんでいます。これも私自身の生涯音楽学習です。
以前、このグループでアメリカ演奏旅行に行き、ニューヨークのマンハッタンにある有名な音楽の殿堂「カーネギーホール」で演奏する機会がありました。別日、現地の老人ホームにて車椅子の認知症の御夫人が私たちへピアノでジャズを聴かせてくださいました。 ジャズの発祥地アメリカというお国柄もあると思いますが、この光景を見て音楽との接し方を見習いたいと思いました。
*4)ヴィオリラ:ヤマハ(株)が開発した擦弦楽器。大正琴の様にピック弾き以外に、弓で弦を擦る演奏方法等がある
https://www.yamaha.com/ja/musical_instrument_guide/tais hokoto_violyre/mechanism/mechanism002.html
今までの私の活動は全国生涯学習音楽指導員協議会(*5)茨城支部の仲間、jetのメンバー、音楽文化創造はじめ、多くの方々のご支援で20年もの年月を重ねてこれました。 現在はさまざまな事情もあり、グループ活動ができませんが、これからも音楽との関わりを持ち、今自分ができる事を続けて行きたいと願っています。
*5)全国生涯学習音楽指導員協議会
https://www.onbunso.or.jp/instructor/coaching-council/