生涯学習音楽指導員

活動事例
【事例紹介】「フルート友の会」と共に11年

生涯音楽指導員 フルート奏者 ヤマハミュージックレッスン講師
山梨県甲府市 岡村孝子さん

■活動タイトル:「フルート友の会」と共に11年
甲府市文化祭
甲府市文化祭
■日時:2010年~現在に至る
■場所:甲府市北公民館(大ホール)
■対象:50代~70代 計10名

■活動内容

1.活動を始めたきっかけと「フルート友の会」誕生

私が「生涯学習」という言葉を強く意識し始めたのは、フルートを指導している大人の生徒から、「先生は音楽でもっと社会に貢献しなくてはいけない」と言われたからです。その一言が心に強く突き刺さりました。「私でもよいのだろうか?」と自問自答し「求められるのは嬉しい。求められるうちにやりたい…」と考えていた矢先、山梨県立県民文化ホールのスタッフから声がかかりました。

2010年2月に山梨県立県民文化ホールにて、『あなたの文化を見つけましょう!』という企画でフルートを4日間教える講座が開催されました。その参加者の有志でフルートアンサンブルのグループ「フルート友の会」(略してフル友)を発足しました。

最初に会を立ち上げ、運営、事務的なことは一切団員の一男性が担ってくれたおかげでしっかりした団体として、フルート友の会が始動しました。

私はヤマハミュージックレッスン(*1)と自宅、公民館、生涯学習センターなどでフルート、オカリナ、リコーダーの講師をしています。現在は、フルート友の会のほかに生涯学習センターで、オカリナとリコーダーのグループを教えています。また山梨にはオカリナの素晴らしいプレイヤーでかつ優秀な指導者がいるので活動がとても盛んです。山梨オカリナ連盟があり、私もそのメンバーの一員です。

*1)ヤマハミュージックレッスン: https://www.yamaha-mf.or.jp/edu_otona/

今回はフルートアンサンブル「フルート友の会」の活動内容をご紹介いたします。

2.具体的な内容

(1)目的

  1. 一緒に音楽を作り上げる喜びと達成感を持つ。
  2. アンサンブルを通してフルートの音色の魅力とハーモニーの美しさを味わう。

フルートは個人レッスンが多く、大人になってから始めた人は一人でレッスンを受けていると、どうしても壁にぶち当たり、続けるのが難しくなりがちです。せっかくフルートに出会ったのだから、楽しく少しでも長く続けてほしいという願いを込めて、自宅の個人レッスンの生徒やその他にも昼練習の参加希望者を誘い、10人が集まりフル友昼の部のグループをつくりました。フル友は昼と夜のメンバーで多いときは総勢20人ほどで演奏しました。しかし、コロナ禍で活動休止が長くなったこととメンバーの高齢化に伴い、夜の練習や車の運転が大変になったため、2021年からはフル友は昼の部に集約しました。

(2)メンバー

メンバーは、主婦、ピアノ講師、定年退職者、お店経営者、現役の方等様々です。編成は3~5パートのアンサンブルです。

低音パートが足りないので、バスフルートや、アルトフルートを購入するメンバーも出ました。さらに音を補うためにチェロやピアノも加わります。

(3)練習

練習は月1回第3月曜の午前中120分です。間に休憩を取りながら3~4曲練習します。

皆さん熱心に楽しそうに取り組んでいます。コロナ禍前は年に2回、春に文化ホールと秋に甲府市の文化祭の発表の場があり、また施設や地域などからの演奏依頼を受けるので、それも練習目標になりました。

発表の節目には食事会、さらにレクリエーションとしてバーベキューや、バス旅行、クリスマス会等企画し、会員の絆を深めることができました。

(4)アンサンブル指導にあたって

フルートはハーモニーを合わせるのが難しい楽器なので、練習の時には音程が合うようにと心がけています。音が合った時は全員嬉しい気持ちになり笑顔になります。息を使って表現するので二時間吹き続ける事で健康づくりと音楽を一緒に楽しんでもらいたいと思います。

3.フルートフェスティバル in 山梨

フルート友の会は、発足の2012年から2019年まで、ほぼ毎年、文化ホール主催の「フェスタ県文」と、甲府市文化協会の文化祭の二か所で発表しました。その他、施設やイベント、お祭りなどで依頼があれば演奏します。

その発表の場の一つ「フルートフェスティバル in 山梨」をご紹介いたします。

「山梨笛の会」の主催により、2019年まで隔年で「フルートフェスティバル in 山梨」を10回開催しています。私はこの会の理事として運営に携わっています。フェスティバルは、事前に参加者募集をかけ、7~8回の練習をして本番のコンサートを迎えます。隔年なので常時メンバーがいるわけでなく催しの時だけ集まります。小学生低学年から、80歳くらいまでの幅広い年齢層で構成されます。

フルート族だけのアンサンブルはフルートオーケストラとも言いますが、全国あちこちにあります。アルトフルート、バスフルート、グレイトバスフルートなど一般の方々が日頃はあまり目にしない特殊な大きなフルートがたくさん入って構成されます。「フルートフェスティバル in 山梨」では低音を補うためアルトフルートやバスフルートのほかにファゴット、コントラバスなどを加えています。県内外で教えているフルート講師や、日頃オーケストラや吹奏楽団などで吹いている人達にも賛助協力してもらい毎回数十人規模で開催しました。大勢で曲を作り上げ、アンサンブルする喜びはグループの大小にかかわらず楽しいものです。


4.フル友のレパートリー

クラッシック、ポピュラー、映画音楽、ジャズ、アニソン等、色々なジャンルの曲を演奏してきました。楽譜はその都度フル友用に編曲し作成します。
下記に一例をご紹介いたします。

<クラシック>

  • アルジェリア組曲より『フランス軍隊行進曲』(サン=サーンス曲)
  • わが祖国より『モルダウ』(スメタナ曲)
  • 美しき青きドナウ(ヨハン・シュトラウス曲)
  • おもちゃのシンフォニー(L.モーツアルト曲)
  • Plink Plank Plunk(ルロイ・アンダーソン曲)
  • ワルツィング・キャット(ルロイ・アンダーソン曲)他

<映画音楽他>

  • サウンド・オブ・ミュージック(R.ロジャース曲)
  • シャレード(ヘンリー・マンシーニ曲)
  • 007ロシアより愛をこめて(ライオネル・バート曲)
  • いそしぎ(ジョニー・マンデル曲)
  • クリスハートの『I Love You.』他
  • イン・ザ・ムード(ジョー・ガーランド曲)
    JAZZグレンミラー楽団の代表曲

<他>

  • 見上げてごらん夜の星を(永 六輔詞、いずみたく曲)
  • NHK大河ドラマのテーマ曲『軍師官兵衛』、『江』
  • NHK朝ドラ『花子とアン』を放映されたときに広い河の岸辺
  • 『嵐』の楽曲 ふるさと
  • 夢をかなえてドラえもん
  • ジブリメドレー

5.フル友メンバーの声

  • ・皆で合わせて演奏できた事が楽しい。
  • ・曲が吹けた達成感や一体感を感じられた時が嬉しい。
  • ・仲間と一緒に一つの音楽を作り上げること、無心に吹けた時、満足感がある。
  • ・ステージに立つとドキドキする。
など。

6.課題

(1)内容面

先に述べましたように、フルートは音程を合わせるのが難しい上にメンバーの演奏レベルもさまざまですので、アンサンブル指導の際はいつも試行錯誤しています。しかしメンバーは少しずつ上達しているので、さらに美しいハーモニーを作りだせる様に指導して行きたいです。

(2)運営面

フル友は運営面においては、会として組織体制はじめ会則や定期総会等しっかりしているので大丈夫ですが、現メンバーは歳を重ねて高齢になり辞める人も出ています。今は10人程度で、まとまっていますが、継続していく上で新しい人をどのように募集し確保するか、そして私の後継者探しの2点が大きな課題です。

7.今後の抱負

フルート奏者、生涯学習音楽指導員、ヤマハミュージックレッスンの講師として、メンバー一人一人の人生にフルートを通して潤いと楽しみ、喜びをもたらしてくれることを願います。練習が楽しく、フルート友の会の活動が励みになり、充実感を得て欲しいと願っております。他のオカリナ、リコーダーも同様に、メンバーの方たちが楽しめるようにお手伝いをしていきたいです。

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