地域音楽コーディネーター ギタリスト おとにわ音楽サークル代表
新潟県長岡市 高橋沙原さん
■活動テーマ:小さな気持ちを大切に。田舎だからできること。 ■活動開始時期:2017年~現在
■場所:長岡市 杤尾地域交流拠点施設「トチオーレ」ほか、地域の商店街など
■対象:地域住民
■活動内容
もともと一人でギター演奏やDTM(コンピューターを使った音楽制作)をしていたのですが、高齢化が進むここでは演奏できる場が少なく、なかなか聴いてもらえる機会がありませんでした。この様な状況の中、地元でも演奏活動をしたい、音楽好きな人と繋がりたいという自分中心の気持ちが活動を始めた最初のきっかけです。
「場が無いなら自分でつくってしまおう!」と地元で音楽イベントを開催できる日のことを“妄想”していました。そして月日が経ち、ある時地域の交流会やイベントに参加する機会を得たことで少しずつ人脈が増えていきました。
その方々のサポートもあり、2017年に初めて音楽イベントを主催させてもらいました。規模は小さいものでしたが、とても楽しく少しだけ自信が持てるようになりました。
その後「男のギター弾きが二人並んでもつまらない」ということになり、先輩が以前参加していたバンドの女性ボーカルと女性キーボードに声を掛け、2022年春に現在のバンド「ぴんくそーす」として活動を開始しました。
編成はボーカル/キーボード/アコースティックギター/エレキギターの4人です。ドラムやベースのリズムセクションがいませんが、アレンジを工夫して楽しみながら練習をしています。
大人の軽音楽部みたいな感覚ですね。メンバーは私も含め全員地元在住、音楽専業ではなく仕事をしながら音楽活動も続けている方々です。ここでメンバーを紹介いたします。
・ボーカル 40代女性:農産物の生産組合で仕事をされ、お米づくりにも携わっています。愛犬家。
・キーボード 40代女性:アロマや美容関係の仕事をされています。疲れた心と体を揉みほぐします。
・アコースティックギター 60代男性:勤めていた会社を定年退職後、農業をしながら音楽も続けています。4人のお孫さんのおじいちゃん。
また自分たちが演奏をすることで、小さい町でもカッコいいことができる、仲間は居るということを次世代に伝えていきたいという気持ちもあります。
地域活性化というと大袈裟かもしれませんが、この活動が少しでも日常に活気や潤いを与えられたら幸いです。「音楽で人のお役に立ちたい」今ではそれが私達の心の中でやわらかに燃えている気持ちです。
空き家になっていた生鮮食品店を地域住民有志でリノベーションし、イベントスペースとして再活用していました。活用例の一つとして誰でも参加できるイベント「オープンマイク」を企画・運営しました。オープンマイクとはライブハウスや飲食店を誰でも出演できるよう開放して気軽に出演してもらうライブのことです。
私にとって初のイベント企画だったので実験的要素が大きかったです。ライブペイント/ギター弾き語り/書道パフォーマンス/似顔絵描き/ロックギター演奏と内容もさまざまでしたが、小さな文化祭のような雰囲気で訪れたお客様に楽しんでいただけました。
*1)ヒロチュウ:〈とちお地域づくり楽習会〉に参加した住民有志で立ち上げた団体〈とちラボ〉の活動の場、レンタルスペース。現在は〈トチオノアカリ協議会〉が管理。
・7/23 オープンマイク in ヒロチュウ vol.2
前回のオープンマイクが好評で3ヶ月後に第2回目を企画・運営しました。前回見に来てくれた方が演奏者として出演してくださり、また地域外からの参加者も増え、この頃から人脈・交流が広がりました。
内容はライブペイント/ヌンチャクパフォーマンス/ギター弾き語り/ロックギター演奏とさまざまでした。この時に知り合った音楽仲間と今では一緒に演奏を行い音楽サークルで活動を共にしています。
栃尾のカジュアルなワインレストラン「葡萄の杜」でライブを企画・運営しました。初めて人前で演奏をした中学生/ベテランフォークデュオ/ジャズバンド/ロックギターリストが出演し、訪れたお客様は飲食をしながら思い思いに音楽を楽しんでいました。誰でも気軽に参加できる雰囲気をつくりたかったので飲食店と音楽ライブは相性が良かったと思います。
新潟県の豪雪地帯ならではの“雁木”が並ぶ栃尾地域で、ノスタルジックな町並みを楽しむイベント「雁木あいぼ」に合わせてストリートライブを企画・運営しました。
「あいぼ」というのは方言で「歩こう」という意味です。ジャズバンド/ギター弾き語り/アカペラ/フラダンス/ロックギターインストとジャンルを超えた出演者たちが町中でパフォーマンスを披露しました。たまたま通りがかった方々も足を止めて楽しんでくれました。
・8/11 旧西谷小学校 体育館ステージ
平成27年に廃校になった小学校で開催された「大人の自由研究」という芸術作品展に合わせ、会場を盛り上げるために体育館で音楽ライブを企画・運営しました。ジャズバンド/ギター弾き語り/フラダンス/カントリーダンスのパフォーマンスがあり学園祭のような手づくりライブになりました。
地域住民を対象に商店街の感謝祭が開催されました。会場を訪れた方々に楽しんでいただくために、地元在住の4組が出演し演奏を楽しんでもらいました。現在のバンドメンバー、音楽サークルのメンバーも出演しましたが、この時はまだ結成前だったので別々に出演していました。
*2)とちパル:栃尾の中心街の商店街に2014年オープンした〈まちの駅〉。特産物販売、飲食スペース、多目的コミュニティスペースがある。
2022年5月に開館した交流拠点施設「トチオーレ」(図書館、ホール、音楽スタジオ、ラウンジ、野外広場がある複合施設)のオープニグイベントとして施設館長から出演依頼をいただきました。お祝いに花を添えるために心をこめて演奏しました。
・6/5 栃尾地域交流拠点施設「トチオーレ」交流ルーム
「おとにわ音楽サークル」ライブ2022~初夏~
2022年に立ち上げた「おとにわ音楽サークル」(Bの所を参照)初主催のイベントとして気軽に楽しめる音楽ライブを企画しました。演奏をしたい人、聴きたい人、たまたま通りかかった人などそれぞれの楽しみ方で音楽に触れてもらいました。
・7/17 地元の飲食店「和(なごみ)」
地元の飲食店「和」の店主が音楽好きで店内での演奏依頼を受け、ほかの演奏者と共に店内の小上がり席を即席ステージにして演奏しました。演奏者とお客様の距離が近く和やかな雰囲気でした。
・7/23 栃尾地域交流拠点施設「トチオーレ」屋外広場 とちお音楽祭 in トチオーレ
音楽好きの方々のために地元で活動するバンドが演奏を披露しました。「おとにわ音楽サークル」として4組が出演し元気が出るオリジナルソングから夏の夕暮れに涼しさを感じさせる歌まで色とりどりの音楽の花を咲かせました。
・8/10 「とちパル」横 にぎわい広場 栃尾とうきび観音まつり
「とうきび観音まつり(*3)」というお祭りの野外ステージで歌謡曲からアニソンまで幅広い世代に楽しんでいただける曲を演奏しました。また地元出身でフラダンス/タヒチアンダンススクール「ナーリコオカピカケ」代表講師の滝沢清佳先生にも出演していただきました。エレキギターとタヒチアンダンスで情熱的なコラボレーションができました。
*3)とうきび観音まつり:江戸末期、栃尾で飢饉が起こった際、観音寺の住職がとうもろこしの作付けを教え広めました。その事を忘れないために聖観音の命日である毎年8月10日に、無病息災・家内安全の祈祷を行う伝統行事です。
・10/9 栃尾地域交流施設「トチオーレ」 特設ステージ トチオーレ 秋あじまつり
「トチオーレ」の来館者数が10万人に到達したことに合わせ、オープニングイベント第2弾が開催されました。施設館長より再び出演依頼をいただき演奏しました。
・11/6 「とちパル」横 にぎわい広場 秋葉門前マルシェ 秋の収穫祭
地域住民を対象に商店街の感謝祭が開催されました。実行委員会より出演依頼を受け「おとにわ音楽サークル」として5組が出演し、元気の出るオリジナルソングから心に染みわたる秋の歌まで色とりどりの音楽の花を添えました。
“おとにわ音楽サークル”という名称は、おとにわ=音の庭という意味です。世代も職業も好きな音楽も違う人々が“音”という庭に集まり、花を咲かせたり野菜を実らせたりするようなイメージで楽しめる場所にしたいと思いました。
また咲いた花は次の芽のために種まきをして繋げて行きたいという想いがあります。
トチオーレの交流ルームは室内から直接外に出れるようになっており、すぐ近くには芝生広場があります。カジュアルな雰囲気にしたかったので中と外のほどよい一体感がとても心地良かったです。たまたま公園に遊びに来た方々が聴いていってくれたことも嬉しかったです。
おとにわ音楽サークルの活動はこちらからご覧いただけます。
https://otoniwa.blogspot.com/
(2023年2月24日公開)
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「地域音楽コーディネーター」
#地域振興
お
新潟県長岡市 高橋沙原さん
■活動テーマ:小さな気持ちを大切に。田舎だからできること。 ■活動開始時期:2017年~現在
■場所:長岡市 杤尾地域交流拠点施設「トチオーレ」ほか、地域の商店街など
■対象:地域住民
■活動内容
1.きっかけ
私の暮らす町は新潟県の自然に囲まれた長岡市の北東に位置する栃尾(とちお)という地域です。“栃尾揚げ”という大きな油揚げが名産品です。もともと一人でギター演奏やDTM(コンピューターを使った音楽制作)をしていたのですが、高齢化が進むここでは演奏できる場が少なく、なかなか聴いてもらえる機会がありませんでした。この様な状況の中、地元でも演奏活動をしたい、音楽好きな人と繋がりたいという自分中心の気持ちが活動を始めた最初のきっかけです。
「場が無いなら自分でつくってしまおう!」と地元で音楽イベントを開催できる日のことを“妄想”していました。そして月日が経ち、ある時地域の交流会やイベントに参加する機会を得たことで少しずつ人脈が増えていきました。
その方々のサポートもあり、2017年に初めて音楽イベントを主催させてもらいました。規模は小さいものでしたが、とても楽しく少しだけ自信が持てるようになりました。
2.バンド結成
そんな折、音楽イベントを通して親しくなったギター弾きの先輩から「良かったら一緒に何かしてみませんか?」と声を掛けられました。その時は具体的な目的があったわけでは無く、遊び感覚で自分達が演奏したい曲を持ち寄って練習することになりました。その後「男のギター弾きが二人並んでもつまらない」ということになり、先輩が以前参加していたバンドの女性ボーカルと女性キーボードに声を掛け、2022年春に現在のバンド「ぴんくそーす」として活動を開始しました。
編成はボーカル/キーボード/アコースティックギター/エレキギターの4人です。ドラムやベースのリズムセクションがいませんが、アレンジを工夫して楽しみながら練習をしています。
大人の軽音楽部みたいな感覚ですね。メンバーは私も含め全員地元在住、音楽専業ではなく仕事をしながら音楽活動も続けている方々です。ここでメンバーを紹介いたします。
・ボーカル 40代女性:農産物の生産組合で仕事をされ、お米づくりにも携わっています。愛犬家。
・キーボード 40代女性:アロマや美容関係の仕事をされています。疲れた心と体を揉みほぐします。
・アコースティックギター 60代男性:勤めていた会社を定年退職後、農業をしながら音楽も続けています。4人のお孫さんのおじいちゃん。
<目的>
気軽な気持ちで集まったメンバーですが、少しずつ地元の施設関係者や商工会議所の方とご縁ができ、演奏依頼をいただく様になりました。最初は自分たちが楽しむために演奏していた部分が大きかったのですが、聴衆の方々から温かいお言葉や拍手を頂戴する中で、楽しんでもらいたい、癒しや元気を与えたいという気持ちが強くなっていきました。また自分たちが演奏をすることで、小さい町でもカッコいいことができる、仲間は居るということを次世代に伝えていきたいという気持ちもあります。
地域活性化というと大袈裟かもしれませんが、この活動が少しでも日常に活気や潤いを与えられたら幸いです。「音楽で人のお役に立ちたい」今ではそれが私達の心の中でやわらかに燃えている気持ちです。
3.具体的な内容ー活動の軌跡
地域の施設、小学校跡、販売店を活用、またお祭りなどで音楽イベントを実施してきた例をご紹介いたします。「2017年」
・4/23 オープンマイク in ヒロチュウ(*1)空き家になっていた生鮮食品店を地域住民有志でリノベーションし、イベントスペースとして再活用していました。活用例の一つとして誰でも参加できるイベント「オープンマイク」を企画・運営しました。オープンマイクとはライブハウスや飲食店を誰でも出演できるよう開放して気軽に出演してもらうライブのことです。
私にとって初のイベント企画だったので実験的要素が大きかったです。ライブペイント/ギター弾き語り/書道パフォーマンス/似顔絵描き/ロックギター演奏と内容もさまざまでしたが、小さな文化祭のような雰囲気で訪れたお客様に楽しんでいただけました。
*1)ヒロチュウ:〈とちお地域づくり楽習会〉に参加した住民有志で立ち上げた団体〈とちラボ〉の活動の場、レンタルスペース。現在は〈トチオノアカリ協議会〉が管理。
・7/23 オープンマイク in ヒロチュウ vol.2
前回のオープンマイクが好評で3ヶ月後に第2回目を企画・運営しました。前回見に来てくれた方が演奏者として出演してくださり、また地域外からの参加者も増え、この頃から人脈・交流が広がりました。
内容はライブペイント/ヌンチャクパフォーマンス/ギター弾き語り/ロックギター演奏とさまざまでした。この時に知り合った音楽仲間と今では一緒に演奏を行い音楽サークルで活動を共にしています。
「2018年」
・7/29 オープンマイク in 葡萄の杜栃尾のカジュアルなワインレストラン「葡萄の杜」でライブを企画・運営しました。初めて人前で演奏をした中学生/ベテランフォークデュオ/ジャズバンド/ロックギターリストが出演し、訪れたお客様は飲食をしながら思い思いに音楽を楽しんでいました。誰でも気軽に参加できる雰囲気をつくりたかったので飲食店と音楽ライブは相性が良かったと思います。
「2019年」
・5/3 雁木あいぼ ストリートライブ新潟県の豪雪地帯ならではの“雁木”が並ぶ栃尾地域で、ノスタルジックな町並みを楽しむイベント「雁木あいぼ」に合わせてストリートライブを企画・運営しました。
「あいぼ」というのは方言で「歩こう」という意味です。ジャズバンド/ギター弾き語り/アカペラ/フラダンス/ロックギターインストとジャンルを超えた出演者たちが町中でパフォーマンスを披露しました。たまたま通りがかった方々も足を止めて楽しんでくれました。
・8/11 旧西谷小学校 体育館ステージ
平成27年に廃校になった小学校で開催された「大人の自由研究」という芸術作品展に合わせ、会場を盛り上げるために体育館で音楽ライブを企画・運営しました。ジャズバンド/ギター弾き語り/フラダンス/カントリーダンスのパフォーマンスがあり学園祭のような手づくりライブになりました。
「2020年」
・11/1 秋葉門前商工プラザ「とちパル」(*2)横にぎわい広場 秋葉門前マルシェ 秋の収穫祭地域住民を対象に商店街の感謝祭が開催されました。会場を訪れた方々に楽しんでいただくために、地元在住の4組が出演し演奏を楽しんでもらいました。現在のバンドメンバー、音楽サークルのメンバーも出演しましたが、この時はまだ結成前だったので別々に出演していました。
*2)とちパル:栃尾の中心街の商店街に2014年オープンした〈まちの駅〉。特産物販売、飲食スペース、多目的コミュニティスペースがある。
「2021年」
・地域活動を通じて親しくなった方から「息子にギターを教えてもらえませんか?」とご依頼をいただき、地元でのギターレッスンを始めました。エレキギターとアコースティックギターの個人レッスンを行っています。「2022年」
・5/8 栃尾地域交流拠点施設「トチオーレ」屋外広場2022年5月に開館した交流拠点施設「トチオーレ」(図書館、ホール、音楽スタジオ、ラウンジ、野外広場がある複合施設)のオープニグイベントとして施設館長から出演依頼をいただきました。お祝いに花を添えるために心をこめて演奏しました。
・6/5 栃尾地域交流拠点施設「トチオーレ」交流ルーム
「おとにわ音楽サークル」ライブ2022~初夏~
2022年に立ち上げた「おとにわ音楽サークル」(Bの所を参照)初主催のイベントとして気軽に楽しめる音楽ライブを企画しました。演奏をしたい人、聴きたい人、たまたま通りかかった人などそれぞれの楽しみ方で音楽に触れてもらいました。
・7/17 地元の飲食店「和(なごみ)」
地元の飲食店「和」の店主が音楽好きで店内での演奏依頼を受け、ほかの演奏者と共に店内の小上がり席を即席ステージにして演奏しました。演奏者とお客様の距離が近く和やかな雰囲気でした。
・7/23 栃尾地域交流拠点施設「トチオーレ」屋外広場 とちお音楽祭 in トチオーレ
音楽好きの方々のために地元で活動するバンドが演奏を披露しました。「おとにわ音楽サークル」として4組が出演し元気が出るオリジナルソングから夏の夕暮れに涼しさを感じさせる歌まで色とりどりの音楽の花を咲かせました。
・8/10 「とちパル」横 にぎわい広場 栃尾とうきび観音まつり
「とうきび観音まつり(*3)」というお祭りの野外ステージで歌謡曲からアニソンまで幅広い世代に楽しんでいただける曲を演奏しました。また地元出身でフラダンス/タヒチアンダンススクール「ナーリコオカピカケ」代表講師の滝沢清佳先生にも出演していただきました。エレキギターとタヒチアンダンスで情熱的なコラボレーションができました。
*3)とうきび観音まつり:江戸末期、栃尾で飢饉が起こった際、観音寺の住職がとうもろこしの作付けを教え広めました。その事を忘れないために聖観音の命日である毎年8月10日に、無病息災・家内安全の祈祷を行う伝統行事です。
・10/9 栃尾地域交流施設「トチオーレ」 特設ステージ トチオーレ 秋あじまつり
「トチオーレ」の来館者数が10万人に到達したことに合わせ、オープニングイベント第2弾が開催されました。施設館長より再び出演依頼をいただき演奏しました。
・11/6 「とちパル」横 にぎわい広場 秋葉門前マルシェ 秋の収穫祭
地域住民を対象に商店街の感謝祭が開催されました。実行委員会より出演依頼を受け「おとにわ音楽サークル」として5組が出演し、元気の出るオリジナルソングから心に染みわたる秋の歌まで色とりどりの音楽の花を添えました。
おとにわ音楽サークルの立上げ
(1)理念
2022年春に「おとにわ音楽サークル」という音楽サークルを立ち上げました。理念は音楽を通じて自分だけの花を咲かせ、幸せな時間が増える場所をつくる事です。“おとにわ音楽サークル”という名称は、おとにわ=音の庭という意味です。世代も職業も好きな音楽も違う人々が“音”という庭に集まり、花を咲かせたり野菜を実らせたりするようなイメージで楽しめる場所にしたいと思いました。
また咲いた花は次の芽のために種まきをして繋げて行きたいという想いがあります。
(2)目的
① 演奏できる場をつくる
音楽活動をしている中で、よく話題になるのは演奏の場が無いということです。地方に行けば行くほどそれは顕著になります。小さな地域でも音楽好きな人は多く、演奏活動をしている人も少なくありません。しかしライブハウスや大きいステージに立つのは気がひける…。その様な人達が気軽に出演することができ、楽器を始めたての人の演奏場所としても活用してもらいたい気持ちがあります。② 音楽に触れる機会をつくる
身近な距離間で音楽に触れられる機会をつくり、あまりかしこまらず音楽を楽しみ楽器にも触れてみる。音楽に興味がない人でも楽しめる事ができる環境を設定しました。個人的に文化祭や学園祭の雰囲気が好きでわいわい言いながら手づくりするのが楽しくて仕方ないので、世代を超えた輪を広げていきます。③ 世代を超えた交流の場をつくる
「誰でも入れる軽音楽部があればいいな」と以前から考えていました。年齢が離れていても好きな音楽ジャンルが違っても“音楽”が好きな気持ちは一緒。ならば時には一緒に演奏しても良いと思います。ベテランが若手をサポートしたり逆に若手がベテランを刺激したり、お互いの良さを活かしたサークルとして活動することにしました。④ 次世代のための土壌づくり
少子高齢化が進む町ですが何かしてみたい気持ちがある人は必ずいます。私自身「地元でも活動してみたいけど何から始めたらいいか分からない」と行動に移せずもやもやしていた時期がありました。同じような気持ちを持った人達をサポートし気軽に活動できる環境づくりをしていきたいと思いました。(3)内容
2022年5月に開館したばかりの交流拠点施設「トチオーレ」で自主企画ライブを開催しました。幼稚園児から高齢者まで幅広い世代の方々が足を運んでくれました。内容はフォークソング・歌謡曲からアニメソングまでジャンル問わず計7組が演奏しました。その中で印象的だったのは、小さい子どもが知らない曲でもじっくり聴いていたことです。また体を動かしながら楽しんでいる姿を見てほっこりしました。トチオーレの交流ルームは室内から直接外に出れるようになっており、すぐ近くには芝生広場があります。カジュアルな雰囲気にしたかったので中と外のほどよい一体感がとても心地良かったです。たまたま公園に遊びに来た方々が聴いていってくれたことも嬉しかったです。
4.課題
① 意見をまとめること
幅広い世代が集まるので、それぞれの良さを活かし合えるメリットがあります。しかし時にはものの見方、考え方の違いで意見が合わなくなる場合も少なくありません。その様な時に折り合いをつけること、客観的に見てどうなのかという視点で判断していくことは常に課題としてあります。個々の強みを活かし調整する事が重要です。② 若年層との関わり合い
子ども達や親子のために身近で音楽に触れる機会をつくろうと思っています。しかしアイディアは出ますがまとめるのに時間がかかり、まだ実行に移せていません。音楽にあまり興味が無い方々にどの様にすれば楽しんでもらえるかを模索中です。③ 日常生活との折り合い
仕事や家庭生活との折り合いのつけ方も課題の一つです。活動に力を入れるにはほかの部分の時間を使うことになるので、無理しすぎずバランスを取りながらやりくりしています。5.抱負
① 活動の輪を広げること
今はまだ小さなコミュニティですが、今後も活動を続け身近に音楽に触れる機会を増やしていきます。私達が活動することで田舎でも、田舎だからこそ楽しいことカッコいいことができる事を伝えていきます。次世代のために学校や幼稚園に出向いて楽器に触れる機会をつくります。② 音楽以外のジャンル・文化とのコラボレーション
地元の芸術・食・農業・繊維業などの異業種と交流し、今までに無かったもの・オンリーワンのものをつくり上げたいと思います。例えば名産品の“栃尾揚げ”に因んだ曲を作る、自然を活かした音楽や楽器を作るなど、柔軟な発想で栃尾の町の良さを活かす事を目指します。③ 小さな気持ちをサポート
「何かしてみたいな。楽しそうだな」という誰の心にもあるワクワク感を大切に、私達にできることでサポートします。お節介にならない程度に少しだけ元気を与えたいと思っています。楽器を演奏してみたい人、イベントを開催したい人のお役に立てれば嬉しいです。音楽に触れることで日常が潤い幸せな時間が増える。自分も周りも笑顔になる。そんな輪が地域でさらに広がっていくことが願望です。おとにわ音楽サークルの活動はこちらからご覧いただけます。
https://otoniwa.blogspot.com/
(2023年2月24日公開)
※ 皆さまの活動を掲載しませんか? ご希望の方は、下記のページをご覧ください。
「皆さまの活動を掲載しませんか」
※ 音楽文化創造では、地域音楽コーディネーター資格取得の養成講座を実施しております。詳しくは下記をご覧ください。
「地域音楽コーディネーター」
#地域振興
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