活動事例

地域音楽 コーディネーター 活動事例

【事例紹介】いつでもそばに音楽を♪

地域音楽コーディネーター カリンバ教室「Happy Kalimba」主宰 コミュニティ音楽家 埼玉県 スズキ エミさん

メイン1 カリンバ
■活動テーマ:
いつでもそばに音楽を♪
■目次:
■活動開始時期:
2023年8月20日(日)13:00~14:30
■場所:
埼玉県飯能市本の森はんのうブックセンター
■対象:
埼玉県西部地区で文化活動をしている方他
■活動内容

1.きっかけ

私は昨年夏、地元飯能市(埼玉県の南西部に位置し、「ムーミンのテーマパーク」で有名)でカリンバ(*1)教室をスタートさせました。場所は古い民家を多目的利用にリノベーションされた一室を教室としてお借りしています。ここは飯能市「空き家再生プロジェクト」という活動の基、できた場所です。

現在日本全国で空き家、空き店舗が年々増加し大きな問題となっており、飯能市も同様です。

今回のコンサート会場「本の森・はんのうブックセンター」(私設シェア図書館&貸しスペース)も空きビルのスペースに作られた施設です。ここの所長は過疎化しがちな周辺地域の文化を発信する拠点を作ることにより、人々の文化交流が増えてほしいという想(おも)いを持たれていました。私はそれに共感し今回のイベントを担当させていただきました。所長はカリンバ(*1)というアフリカの民族楽器が遠く離れた場所で広がりを見せているという点にも興味をもってくださり、音楽や文化を通して地域が活性化してほしいという共通の想(おも)いから今回の運びになりました。

*1)カリンバ:小さな木の小箱に金属の鍵盤がついているアフリカの民族楽器で、親指で金属の鍵盤を弾くとオルゴールのような音色が響きます。小さくて優しい音色は場所や時間を選ばず、また楽器自体の作りもシンプルなので誰でも簡単に音楽が楽しめます。

2.具体的な内容

(1)テーマ設定について

8月20日(日)13:00に開催された「国境と音楽とコミュニティ論~カリンバの音色とともに」は今年の秋、飯能に開設される「本の森はんのうブックセンター」のプレオープンイベントとして開催しました。この施設のコンセプトは地域の文化交流や発信の場です。民族楽器が国境を越えて遠く離れた地で広がりを見せているということは社会学の目線で見てもとても興味深いそうです。音楽が国境を越え、文化の違いも乗り越えて人々の心に伝わるツールで、それがどれほど魅力的なことであるかを皆で考える機会を持つことにしました。

(2)イベント内容

A.挨拶佐藤裕亮(本の森・はんのうブックセンター所長・社会学者博士)
  • ・施設のコンセプト紹介
  • ・講演のタイトル『国境と音楽とコミュニティ論』
B.スズキエミ(カリンバ教室「Happy Kalimba」主宰)
  • ・カリンバの出会い、教室開講までのきっかけ、楽器説明と演奏
  1. カリンバの歴史について
    カリンバのもとになったアフリカ南部ジンバブエ共和国のショナ族の民族楽器(ムビラ)と、アフリカ音階(*2)でできた現地のカリンバ、現在普及しているカリンバを実際手にして音を出してもらい、それぞれの音の違いを実際に体感していただきました。
    *2)アフリカ音階:ド、レ、ミ、ソ,ラという5つの音でできている、いわゆるヨナ抜き音階
  2. 楽器説明 楽器の作りや仕組みを童謡等の楽曲を例にメロディだけとハーモニーを加えたときの聴き比べをしました。また奏法的には親指と17本の金属の鍵盤でどこまで演奏表現ができるか、その可能性を知っていただき、この楽器の魅力を感じてもらいました。
  3. 演奏
    • ・ギターとカリンバでセッション
      『いつか王子様が』(フランク・チャーチル曲)ディズニーのアニメ映画「白雪姫」の挿入歌。
      『酒とバラの日々』(ヘンリー・マンシーニ曲)同名映画の主題曲

      ギターの音域とカリンバの音域等の説明を添えながら、カリンバという楽器がどのような楽器と相性が良いのか音楽ジャンル等も含めてその可能性を探りました。
    • ・カリンバ5台でのアンサンブル
      『アメージンググレイス』
      キリスト教の讃美歌の一つ。アメリカで最も愛唱されている。日本ではドラマ・CMでも扱われる。
      『キラキラ星』(フランス民謡)

      ソロ演奏と違い厚みのあるハーモニーを楽しんでいただきました。限られた音域の中で各パートがどのような役割を果たしているのか、他の楽器アンサンブルとのパートの役割の違い等についても少し解説を交えて演奏しました。
C.講演『国境と音楽とコミュニティ論』近藤秀将(特定行政書士・社会学者)

地域に根ざした音楽や暮らしに根付いた音楽、異文化が広がりを見せる社会的背景について、ご自身の海外経験より話していただきました。その概要をまとめますと、物流と文化・音楽の流れとスピード感の相違です。海外から国内に物や商品を入れるためには、数多くの書類作成や手続、長距離の移動に時間やコストがかかります。また多くの人や会社が関わりトラブルがつきものでとても大変です。
それに対し文化や音楽は人間の五感に直接訴えかけ、人の心を通じて国境を簡単に越えてきます。現代社会はインターネットの影響もありスピードが早くなっています。遠く離れた国・地でも自然と広がりやすく、人々は同じ気持ちを共感できるボーダレスの時代に入っているとのことでした。

(3)聴衆の反応

  • ・初めて楽器を目にする方は、楽器を実際に触り、弾いたりしたことでとても興味を持っていただけた。
  • ・カリンバを実際に所有している方や習ってる方も、この楽器の歴史的背景を知ることで今後の演奏に役立てることができた。
  • ・カリンバアンサンブルは聴衆と演奏した参加者の方々も含め、初めての経験でアンサンブルの魅力を感じとられた。
  • ・言葉などを介さずコミュニケーションが取れるツールということ、文化としてその地に根付く魅力、音楽の持つ力を改めて感じた方も多くいた。

3.課題

継続することの大切さです。今回限りで終わらず様々な形でカリンバの魅力を発信していけたらと思います。また告知期間など余裕のあるスケジュール組みたてなどができるようにしたいです。

4.抱負

カリンバは小さい楽器で、場所や時間も選ばずどこでも簡単に持ち運べて気軽に弾ける楽器としても大変魅力的です。優しい小さいオルゴールのような音色はマタニティーの方や乳幼児等、親子でも楽しめる楽器です。絵本の読み聞かせをカリンバの音色で合わせたり、お母さんが赤ちゃんに簡単に弾いてあげられるようなイベントも企画したいなと思います。飯能の豊かな自然の中での演奏会や練習会等も企画し、ゆくゆくは地元でカリンバオーケストラを作りカリンバの魅力を発信していきます。

(2023年12月5日公開)

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