活動事例

地域音楽コーディネーター ピアニスト 高の原音楽芸術協会会長 京都府 成瀬紀子さん

ミニオーケストラとの共演
ミニオーケストラとの共演
■活動テーマ:
近場で気軽に音楽を!
■目次:
■活動開始時期:
2015年~現在
■場所:
京都府立けいはんなホール、奈良市北部会館、幼稚園、小学校、福祉施設他
■対象:
乳幼児~大人
■活動内容

1.きっかけ

子育てをしながらピアニストとして活動している中で、近隣で生演奏に触れる機会が少なく、また地域の音楽家が演奏する機会も限られていると感じました。子連れでもコンサートをお聴きいただきたいとの思いから産後半年過ぎた頃、母親仲間と赤ちゃんコンサート、幼児向けコンサートを企画・開催しました。お客様のキラキラした笑顔に「今までピアノを続けてきて良かった!」と幸せな気持ちになりました。これが現在の活動の原点です。

その後、地域の音楽仲間と協力し2015年に高の原音楽芸術協会を立ち上げ、気軽に生演奏を楽しんでいただく場を設けています。今回は主な活動として「こどもCLASSIC塾~みんなが主役のコンサート~」「親子deハッピーコンサート」「アウトリーチ」をご紹介いたします。

2.具体的な内容

(1)高の原音楽芸術協会とは

「近場で気軽に音楽を!」をモットーにしたプロの演奏家団体です。地域の音楽家たちに地元で活躍してほしいという思いもあります。現在協会には約50名の音楽家が会員登録しており、コンサートの内容に応じてグループを編成し下記の活動を行っています。

  1. クラシック演奏会
  2. 子ども参加型・体験型コンサート
    ・こどもCLASSIC塾~みんなが主役のコンサート~(2)参照
    ・親子deハッピーコンサート(3)参照
  3. アウトリーチ
    小学校での文化鑑賞会
  4. 子ども向けの音楽コンクール

また来年の大阪・関西万博に合わせて地域で開催される「けいはんな万博2025」では参画機関として様々な音楽企画に関わっています。地域の子どもたちから歌詞や曲名を募集して完成させた合唱曲は、けいはんな万博テーマソングに決定しました。

(2)こどもCLASSIC塾~みんなが主役のコンサート~

「子どもゆめ基金」(*1)より毎年助成を受け開催する子ども参加型コンサートです。これは子育て中に「あったらいいな!」と思っていたコンサートを形にしたものです。プロの演奏コーナーではショパンのピアノ曲「英雄ポロネーズ」やサラサーテのヴァイオリン曲「ツィゴイネルワイゼン」などの有名なクラシック曲を子どもの司会進行で分かりやすく紹介しながら進めます。共演コーナーは公募の子どもたちがバイエル、ブルグミュラーなどのふだん練習している曲で小編成オーケストラと共演できる貴重な機会です。

*1)子どもゆめ基金:国と民間が協力して子どもの体験・読書活動など応援し、子どもの健全育成の手助けをする基金(独立行政法人国立青少年教育振興機構HPより)

「親子deコーラス」では、プロの声楽家との練習会を経て親子が一緒に舞台に立ち合唱を披露します。毎回、小学校の卒業式で歌うような合唱曲(Believe等)とポップス曲の2曲に取り組みます。お客様はコンサート開演前にロビーで弦楽器体験ができ、参加者や演奏者と一緒に音楽を楽しめるコンサートです。正に音楽のシャワーを浴びる1日となっています。

(3)親子deハッピーコンサート

0歳児から入場できる幼児向け体験型コンサートです。プロの演奏家はモーツァルトの「トルコ行進曲」などの有名クラシック曲に加えて幼児に人気のある曲(ディズニー曲など)を演奏します。幼児サイズのヴァイオリン体験、声楽家や着ぐるみと一緒に歌やリズム遊びをするコーナーも設けています。(私は猫になってピアノを弾きます)親子で一緒に音楽を楽しみ、乳幼児の感性を育む場として人気があります。前回コンサートではチケット販売開始から20日間で400席のチケットが完売しました。

(4)アウトリーチ

幼稚園や小学校、福祉施設などを訪問してコンサートを行っています。これらは先生方の口コミにより依頼が続いています。小学校では児童との共演コーナーがあるため事前に私が数回練習に伺い、交流することも大切にしています。

協会設立当初に支援学校でコンサートを終えた後、発語の難しいお子さんが車椅子で追いかけてきてくれて平仮名ボードを指差し「つ、ぎ、い、つ、く、る?」と尋ねてくれたことは私にとって忘れられないアウトリーチの原点です。ピアニストとしての経験を生かしながら音楽を通じて心を通わせ、皆様に笑顔になっていただけたらうれしいです。

3.成果と課題

活動の中での大きな成果は子どもたちが生演奏を肌で感じ、音楽の楽しさを実感している姿を見られることです。また遠方から越してきて入会された会員が協会内で音楽仲間を増やしていかれるのを見るのも喜びの一つです。一方で課題もあります。特にコンサートの広報活動には苦労します。近隣の小学校ではチラシの全校配布をしていただける学校からは参加者が多く、そうでない学校からは参加者がゼロの場合も少なくありません。地域に根ざした音楽活動を広めるためにFacebook、InstagramなどのSNSを活用したペーパーレスのPRも活発にしていく必要があります。

4.抱負

今後、高の原音楽芸術協会としては、更に地域とのつながりを深め子どもたちや地域の音楽家たちが活躍し続けられるよう支援していきます。また地域の方々がより音楽を身近に感じ、日常の中で音楽を楽しめるようなイベントを増やしていくことが目標です。

その結果、地域全体が音楽を通じてひとつの大きなコミュニティとなり、文化的な交流が広がる場となります。音楽とは誰でも手を伸ばせば届く「とても美しいもの」だと私は思います。その美しいものを皆で作り、皆で感じることができれば幸せです。

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