地域音楽コーディネーター ピアニスト 長野県 掛野奈美さん

- ■活動テーマ:
- 自分を楽しむ時間を大切に
- ■目次:
- ■活動開始時期:
- 1995年~現在
- ■場所:
- 多目的スペース公民館カフェ
- ■対象:
- 子ども~高齢者、障がい者、地域に暮らす皆様対象
- ■活動内容
1.きっかけ
音楽指導と演奏活動をする中で、1995年から個人、サークルでの非公開音楽活動や福祉領域での活動も広げてきました。2019年末よりコロナ禍が始まり、人と人が直接行き交うことが制限され、体調を崩されたりする方も増え、全てが億劫(おっくう)になってしまう状況になりました。そのとき、「音」をツールとして「息抜きの時間」「非日常の時間」「自分に向き合う時間」などを提供することで窮屈さの緩和になればと思い、個人の方々のお近くへ出向かせていただく「音楽の移動サロン/メロディ・ブレス」が生まれました。その中の3つの活動をご紹介いたします。

2.具体的な内容
(1)目的
身近に「音」があり、今の目の前の雑多から意識を自分に向ける瞬間を提供できる「一つ」として
(2)内容
お客様のニーズにお応えできるよう進める企画をこちらから提案させていただく企画があります。
A.コンサート企画
今までのコンサートは、ホールやホテルからの依頼(ディナーショウ等)を受け開催してきましたが、今回は自身の企画でタンゴコンサートを開催いたしました。
目的は
①遠くまで足を運ぶことが難しく、またネットなどでの情報収集が苦手なご高齢の方へ、近くの音楽ホールなどで一流のアーティストの生演奏を味わっていただく。
②音楽ジャンルは、年代的に懐かしいと思われるタンゴを選ぶ
③演奏者は私が音楽活動してきた中で心打たれた演奏家に依頼

B.令和6年能登半島災害義援金募金音楽イベント企画
「その想いをカタチに」
音楽家として「被災地を想いながら何もできない」ならば、地域のお一人お一人の想いを「カタチ」にしようと始まった企画で、災害義援金募金を目的にしました。子どもからご高齢の方まで飛び入り出演者と地元の音楽有志、飲食関係者様、会場のご協力の元、全額被災地に向けてお送りさせていただきました。被災地の皆様が1秒でも早く穏やかな時間を過ごせますようにと、このイベントに気持ちを寄せてくださった大勢の皆さんと心を一つにして願っております。







C.ピアノ伴奏で歌を楽しむ会
ジャズからシャンソン、歌謡曲など歌って楽しむ会です。
○会場と開催頻度
・多目的スペースで月1回10人ほど。
・公民館で二か月に1回10人ほど
・カフェで3か月に1回程度6人ほど
・ご高齢で外に出ることが難しい方のご自宅に訪問 月に2回程度
・オンラインで個別に歌の会を提供月4回
・単発で月に1回ほど個人やグループ、行政などの活動
3.成果と課題
参加された方々から「楽しい」という言葉を頂けたときに成果を感じます。「この瞬間があったから明日から頑張れる」「自分の時間を忘れていた。自分と向き合える時間がうれしかった」など感想をいただけることは主催者としてうれしく思います。
また、参加者の中には、年々体調を崩され、グループ活動から個人宅へお伺いする個人活動に変更し、「また来てね」とお声をかけてくださり、人生の最後までご家族の皆さんと音楽の時間を楽しまれていた方もいらっしゃいました。「音楽の移動サロン」として本望です。
課題は、日々変化する中で今、地域住民が何を望んでいるのか毎回アンテナを張りながら向き合う事と「やらねばならない」「続けなければならない」という主催者だけの思いにならないように留意する事が大切です。また人は音楽の好き嫌いや音楽ジャンルの好みが違う方々が様々です。このことは毎回企画する上で大事にしているところです。すべての方々が「音」でいやされたりパワーをもらえるわけではないと思います。日々感じ方も変わる中でいかに状況を察知できるかが大きな課題です。
4.抱負
音や音楽に真剣なアーティストと地域の方をつなげていきたいと感じています。これは「夢」でもあり、実現させたい目標の一つです。言葉からではなく、生の呼吸、鼓動から個々に「感じる」という感覚を共有したいです。
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