全国生涯学習音楽指導員協議会理事 神奈川支部 大屋啓子さん
2019年度の活動より二つをご紹介致します。
NO.1子ども夢基金助成活動
■ 活動タイトル:みんなで創る総合舞台芸術体験
「ディズニーをミュージカル&リトミックで表現しよう」
■ 日時:2019年7月21日-12月22日 計15回
■ 会場:平塚市勤労会館、須賀公民館、青少年会館
■ 対象:未就学児(2歳から6歳)小学生~高校生、保護者 計23名
■ 活動内容:
<目的>
参加者の低年齢化に伴い、音楽活動を通して幼児から規律、道徳思いやりの心を育てながら、人々が生き生きと輝き明るく前向きに生きようとする力をつけること
<具体的な内容>
1ミュージカル
・ミュージカル「白雪姫」 城野健一作詞 松山祐士作曲(上演時間30分)
・ディズニー「白雪姫」よりハイホー
・ミュージカル「サウンドオブミュージック」よりドレミ,サヨナラごきげんよう
2ダンスソング
・パプリカ
3リトミック
・ピーターパンメドレー(フープを使用)
・ミッキーマウスマーチ(2m50cmの布リボン使用)
・アンダーザシー「リトルマーメイド」より(新体操のリボン使用)
<成果>
参加者が口コミで増えていき。狙い道理に表現することや創造する楽しさを味わい、生き生きと活動し頑張る姿勢が多くの子どもに見られた。また。最終日が近づくにつれ、意気込みが感じられた。また休憩時間には指導者と直接話をしたり、同じ役柄の子に話しかけたり交流が活発に行われた。最終日とその前の活動日はプロの楽器奏者のアンサンブルによる生演奏の伴奏でミュージカルの表現ができ、どの子も体全体で表現し輝いていた。
<平塚における活動サポート体制>
平塚では生涯学習音楽指導員として活動を始めた2006年から子どものミュージカルを中心とした活動を継続しているため、参加した子供が成人し、親になり親子2代、またその祖父母と3世代の音楽活動に発展した。活動を様々な立場でサポートしたり、世代を乗り越えて音楽を通して、励ましたり、共に頑張ったり、落ち込んだり、舞台にたつ目標に向かって活動をしている。
また平塚市教育委員会や(公財)平塚市まちづくり財団も長年の実績や継続により活動の告知、活動場所の確保,舞台公演における減免など活動をサポートしていただいている。
<指導者体制>
・総合舞台芸術として専門の指導者が指導する体制が整っている。
・活動では歌唱指導・演技指導・ダンス指導・美術指導(小道具制作)
※演出指導 伴奏(練習・・ピアノ 本番・本番前の練習・・器楽アンサンブル)
※小人役のカンテラ(使用済みペットボトルで)や小道具作成
・舞台公演では音響・照明・演出(オペラ等の演出をしてる指導者)
またこの活動に初年度から参加の女子1名が昭和音楽大学舞台スタッフ科に在籍し現在指導に当たっている。
演出・指揮・舞台監督(倉藤理大)美術(濱島陽子)ダンス指導(高橋裕子)
音楽監督・編曲・ホルン奏者(齋藤善彦)
発声・歌唱指導・リトミック(大屋啓子)ピアノ(佐藤八重子・宮川麻耶)
フルート(五百川伸子)クラリネット(新畑妙子)
NO.2国際音楽の日記念事業
■活動タイトル:国際音楽の日フェスティバル2019IN平塚
■日時:2019年12月22日(日)14:00開演
■会場:平塚市中央公民館大ホール
■対象:子ども夢基金体験者、おんがっ子、平塚芸術文化受講者計56名とIMD(国際音楽の日)アンサンブル
■活動内容:
平塚市や近隣の人々が広く音楽についての関心と理解を深め積極的に音楽学習に参加、意欲を高揚させることを目指し、地域の行政や市内の音楽団体、プロの音楽家との繋がりを持ち連携して活動を行うことを目的として開催した。全体は子どもたちによるミュージカル・ゴスペル・合唱・リトミック表現とプロの演奏家によるディズニー名曲集の演奏の2部構成。
【第1部】
Ⅰリトミック:ミッキーマウスマーチ(平塚子ども文化体験)
Ⅱ合唱::逢えてよかったね・鞠と殿様 (平塚芸術文化)
Ⅲミュージカル:「白雪姫」(平塚子ども文化体験)
Ⅳリトミック:ディズニー名曲集(平塚子ども文化体験・IMDアンサンブル)
1ピーターパンメドレー *フーを扱って
2シンデレラより「ビビディバビディブー」*リボンを扱って
3白雪姫より「いつか王子様が」
4リトルマーメイドより「パートオブユアーワールド」*歌&リボンを扱って
「アンダーザシー」
【第2部】
Ⅴゴスペル(おんがくっ子、平塚芸術文化)、パプリカ、涙そうそう、小さな世界
*手話・国旗カード付、翼をください*手・話付き)
Ⅵディズニー名曲集 (IMDアンサンブル)
1アラジンより「フレンド・ライフ・ミー」
2ポカホンタスより「カラー・オブ・ザ・ウインド」
3美女と野獣より「愛の芽生え」、「美女と野獣」
4アナと雪の女王より 「雪だるまつくろう」 (合唱 おんがくっ子 ・IMDアンサンブル)
Ⅶフィナーレ( 平塚芸術文化・おんがくっ子 )
サウンド・オブ・ミュージックより「マリア」「さよなら ごきげんよう」
<実施報告>
子どもの参加者が低年齢化してきたため、子ども中心でミュージカルを仕上げるためには30分程度の長さが限界となってきた。ミュージカルのキャストの編成を大人も入れて3世代構成で考えると今まで公演した「くるみ割り人形」「竹取物語」などのような規模のミュージカルに取り組めると思う。専門の指導者が連携して舞台公演をするため本物の舞台芸術体験ができるため、舞台を創るプロセスを身をもって体験できている。
<今後の課題>
「国際音楽の日」として平塚で毎年開催するにあたり、会場問題がある。平塚市は文化ホール落成(2023年)まで中央公民館大ホール(701名)1館のみでホール確保が難しいため、近隣の市町村の協力を得る事が大きな課題で今後も行政との連携を強化しながら進めて行きたい。(2018年は伊勢原文化会館で実施)また今年のような社会状況変化の中、コロナウイルスと共存しながら音楽活動を継続していくにあたり、徹底した感染予防対策等を考慮して行うことは当然だが、新しい指導法の開発、リモートを扱っての研究や発表の方法など模索していきたい。