生涯学習音楽指導員 堺市 藤田郁子さん
■活動タイトル:0歳~3歳児へ音楽のシャワーを!
■活動開始年:2007年~現在に至る
■会場:堺市立勤労者総合福祉センター「サンスクエア堺」第5会議室
■対象:0歳~3歳児、一般
■活動内容
自分でも演奏してみたいと探したところ、「堺女性大学」に講座があることを知り受講しました。2014年には「日本ハンドベル連盟」の認定講師の資格を取得するまでになりました。 現在は堺市の男女共同参画社会を実現することを目的にしている「堺自由の泉大学」でイングリッシュハンドベルの講師をしています。
今回は「音楽デュオ葉月」の活動と0歳~3歳児対象のベル活動をご紹介いたします。
●【事例紹介】2007年より二人で「音楽デュオ葉月」結成/音楽文化創造
https://www.onbunso.or.jp/activity/6651/
参加団体はイングリッシュハンドベルチーム 4団体、ハンドチャイムチーム 5団体を数えました(現在はなくなったチームもあります)。2019年3月に第10回目のコンサートを実施しましたが、それ以降はコロナ禍により残念ながら開催できなくなり一旦終了となりました。
ハンドベルは10人前後で並んで演奏するのが一般的とされています。しかしコロナ禍では集まることが難しく活動休止となっています。この様な状況の中、2021年夏にハンドベルの演奏依頼が二カ所から舞い込んできました。
一つは大阪府岸和田市に昭和8年に建設され現在は国登録有形文化財になっている元和泉銀行本店と大阪府茨木市浄土真宗のお寺証西寺の本堂です。
ちょうどこの頃、「音楽デュオ葉月」の音の広がりを求め、同じ市内に住むピアニストで地域音楽コーディネータ―として勉強している笠原知恵子さんに加わってもらい3人での活動も始めました。
イングリッシュハンドベルとピアノによる演奏をお聴きください。
○アニーローリー
毎月1回定期的に開催する音楽セッションではスタッフの方に受講者の様子などを書き込んでもらっています。今回はコメント記入欄がメンバー表になっています。しっかり計画することにより3人の動線が明確になり、また全体の流れの時間調整もでき、終了時間も誤差なく終わることができます。
ハンドベル演奏を聴いたことがないという方が、まだまだたくさんいらっしゃいます。ハンドベルの魅力は楽器の美しい音色はもちろんですが、息を合わせ、心を通わせて音のつながりを感じながら演奏することも大きな魅力です。3人の演奏でその魅力を皆さんに感じてもらえることを目的としています。
演奏を楽しまれた後は法話の最後に歌う『恩徳讃(おんどくさん)』を皆さんの歌声と共にチャイムで演奏させていただきました。
いつも私たちの演奏を聴いていただくだけでなく「ベルチャレンジ」で皆さんにミュージックベルをお配りして実際に演奏体験していただきます。音の出方や鳴らし方などお話しすると興味津々に聞いてくださり、『幸せならベルならそう(幸せなら手をたたこうの替え歌)』の歌に合わせて楽しく鳴らされています。終了後「ベルを触ってみたかったのよ」と言って喜んでくださる方が多いです。
依頼の対象年齢が小さいので少々不安はありましたが、大阪府立大型児童館ビッグバン(現:堺市立ビッグバン)「こども劇場」での演奏や堺市堺区子育て支援課からの依頼演奏など、子ども向けの演奏経験を活かしてお引き受けすることにしました。
2020年から0歳~3歳児対象の講座「親子でおんがく Ding Dongうたおう」と称して0歳~3歳児とその保護者(おとな1名 子ども2名まで可)定員12組に対して夏・冬の2講座(1回講座5回)土曜日の午前1時間開催しています、
曲が途中で止まると、近くにいる人と朝のあいさつ「おはようございます」や昼のあいさつ「こんにちは」など生活体験にもつなげます。
また器楽体験ではお目当ての楽器を最初に選ぶことができなくても、順番に回ってくる、待つことの大切さなども経験していきます。耳からだけでなく目からも楽しんでもらえるよう手作り教材も制作しています。
人生100年時代、音楽が0歳から100歳越えるまでの全ての人達の一生涯で、「元気になってもらえる!」「笑顔になってもらえる!」ように、これからの時代のニーズに合った方法で私たちも楽しみながら伝えていきたいと思います。
■活動タイトル:0歳~3歳児へ音楽のシャワーを!
■活動開始年:2007年~現在に至る
■会場:堺市立勤労者総合福祉センター「サンスクエア堺」第5会議室
■対象:0歳~3歳児、一般
■活動内容
Ⅰ.イングリッシュハンドベルとの出会い
約20年前に全国生涯学習音楽指導員大阪支部の仲間と一緒にミュージックベルやハンドチャイムでボランティア活動をしていた頃に「イングリッシュハンドベル」を知りました。初めて見たこの楽器は光り輝いていて美しく、音の高低によりベルの大小があることを知り驚きました。ベルの澄んだ音に魅了され、特に低音の響きにとても感動したことを今でも覚えています。自分でも演奏してみたいと探したところ、「堺女性大学」に講座があることを知り受講しました。2014年には「日本ハンドベル連盟」の認定講師の資格を取得するまでになりました。 現在は堺市の男女共同参画社会を実現することを目的にしている「堺自由の泉大学」でイングリッシュハンドベルの講師をしています。
今回は「音楽デュオ葉月」の活動と0歳~3歳児対象のベル活動をご紹介いたします。
Ⅱ.具体的な活動
1.「音楽デュオ葉月」の活動について
(1)経緯と目的
2007年に生涯学習音楽指導員の北野充子と二人で「音楽デュオ葉月」を結成しました。2010年より「同じ志を持つ者が一堂に会して演奏のスキルアップできる発表の場を作ろう」という目的で、堺市や大阪府下で活動しているチームに声をかけ「ベル・チャイムジョイントコンサート」を年に1回毎年開催してきました。●【事例紹介】2007年より二人で「音楽デュオ葉月」結成/音楽文化創造
https://www.onbunso.or.jp/activity/6651/
参加団体はイングリッシュハンドベルチーム 4団体、ハンドチャイムチーム 5団体を数えました(現在はなくなったチームもあります)。2019年3月に第10回目のコンサートを実施しましたが、それ以降はコロナ禍により残念ながら開催できなくなり一旦終了となりました。
ハンドベルは10人前後で並んで演奏するのが一般的とされています。しかしコロナ禍では集まることが難しく活動休止となっています。この様な状況の中、2021年夏にハンドベルの演奏依頼が二カ所から舞い込んできました。
一つは大阪府岸和田市に昭和8年に建設され現在は国登録有形文化財になっている元和泉銀行本店と大阪府茨木市浄土真宗のお寺証西寺の本堂です。
ちょうどこの頃、「音楽デュオ葉月」の音の広がりを求め、同じ市内に住むピアニストで地域音楽コーディネータ―として勉強している笠原知恵子さんに加わってもらい3人での活動も始めました。
イングリッシュハンドベルとピアノによる演奏をお聴きください。
○アニーローリー
(2)元和泉銀行本店にて「ハンドベルコンサート in だんじりマルシェ」
2021年9月25日に実施しました。会場は2階まで吹き抜けの石積風の素敵なところで響きが非常に良かったです。音楽デュオ葉月では「プランシート」を作り、楽器搬入から演奏までの流れを先方にお知らせします。毎月1回定期的に開催する音楽セッションではスタッフの方に受講者の様子などを書き込んでもらっています。今回はコメント記入欄がメンバー表になっています。しっかり計画することにより3人の動線が明確になり、また全体の流れの時間調整もでき、終了時間も誤差なく終わることができます。
ハンドベル演奏を聴いたことがないという方が、まだまだたくさんいらっしゃいます。ハンドベルの魅力は楽器の美しい音色はもちろんですが、息を合わせ、心を通わせて音のつながりを感じながら演奏することも大きな魅力です。3人の演奏でその魅力を皆さんに感じてもらえることを目的としています。
(3)浄土真宗 証西寺にて「秋の法要ハンドベル演奏会」
2021年12月13日に実施しました。門徒の皆さまに堅苦しい法話ではなく、コロナ禍で制限ある生活の中でハンドベルの演奏を聴いて少しでも心穏やかになってもらいたいとのご住職さんのご意向で実現した演奏会です。ハンドベルはキリスト教という枠を取り払い演奏できたことは嬉しかったです。(4)聴衆者の反応
ここでもハンドベル演奏を初めて聴いたと話される方が多く、「チャイムの音色に魅了された」「心が洗われた」「美しい音色が染みた」「心穏やかになった」などの感想をいただきました。いつも私たちの演奏を聴いていただくだけでなく「ベルチャレンジ」で皆さんにミュージックベルをお配りして実際に演奏体験していただきます。音の出方や鳴らし方などお話しすると興味津々に聞いてくださり、『幸せならベルならそう(幸せなら手をたたこうの替え歌)』の歌に合わせて楽しく鳴らされています。終了後「ベルを触ってみたかったのよ」と言って喜んでくださる方が多いです。
(5)課題
浄土真宗証西寺での演奏の時、ブレイクタイムとして『証城寺の狸ばやし』の歌に合わせて体を動かす際、ご住職さんに歌に合わせて木魚を鳴らしていただけないか? とお願いしたところ、「浄土真宗では木魚は使わない」とのこと、宗派によって違うことを教わりました。しっかり下調べしてくことを怠ってはいけないと痛感しました。この2年はコロナ禍で指導者講習会もありません。ホームページやFacebookなどでほかのチームの情報を収集し、向上したいと思います。2.0歳~3歳児対象のベル活動
子どもから大人まで集っての「ベル・チャイムジョイントコンサート」を観ていたサンスクエア堺館長から「施設をもっと若い世代の方にも利用しやすいように子ども向けの音楽講座を開設してほしい」との依頼がありました。依頼の対象年齢が小さいので少々不安はありましたが、大阪府立大型児童館ビッグバン(現:堺市立ビッグバン)「こども劇場」での演奏や堺市堺区子育て支援課からの依頼演奏など、子ども向けの演奏経験を活かしてお引き受けすることにしました。
2020年から0歳~3歳児対象の講座「親子でおんがく Ding Dongうたおう」と称して0歳~3歳児とその保護者(おとな1名 子ども2名まで可)定員12組に対して夏・冬の2講座(1回講座5回)土曜日の午前1時間開催しています、
(1)目的
- 幼少の頃から親子で一緒に美しい柔らかな音色のベルやチャイムを奏で、その響きを感じ心豊かに成長してくれること。
- イングリッシュハンドベルの音楽を聴くだけでなく、ピアノ演奏に合わせて身体を動かして楽しく音楽と触れ合い、伝承歌なども伝える。
(2)内容
童謡、季節の歌、伝承歌、手遊び歌など1回に10~12曲(復習曲含む)の歌を歌ったり、器楽体験、鑑賞などを楽しんでもらっています。毎回スタート時には親子で手をつなぎ(または抱っこして)となりのトトロ『さんぽ』のピアノ演奏に合わせて歩くところから始めます。曲が途中で止まると、近くにいる人と朝のあいさつ「おはようございます」や昼のあいさつ「こんにちは」など生活体験にもつなげます。
また器楽体験ではお目当ての楽器を最初に選ぶことができなくても、順番に回ってくる、待つことの大切さなども経験していきます。耳からだけでなく目からも楽しんでもらえるよう手作り教材も制作しています。
(4)子ども達と保護者の反応
ピアノを弾きながら子どもたちの反応を伺いつつ、興味を引き出しています。子どもが口ずさんだ曲に合わせて弾くと目をキラキラさせ、とても喜んでくれます。またその日に歌った歌をいつでも歌ってもらえるように歌詞とメロディー譜にQRコードをつけて毎回お渡ししています。 保護者の方からは、「家に帰って家族で一緒に歌を楽しんでいる」ととても好評です。Ⅲ.課題と今後の抱負
今の子ども達はテレビではなく、YouTubeを見て育つという時代に変化しつつあります。私たちはこの流れに乗り遅れないように常にアンテナを張り情報をキャッチしながら、日本の良き音楽文化をどのように次世代に伝えていくか模索中です。人生100年時代、音楽が0歳から100歳越えるまでの全ての人達の一生涯で、「元気になってもらえる!」「笑顔になってもらえる!」ように、これからの時代のニーズに合った方法で私たちも楽しみながら伝えていきたいと思います。