活動事例

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【事例紹介】コロナ禍でも音楽!いつでも、どこでも、誰とでもみんなで音楽「リモート・アンサンブル」

全国生涯学習音楽指導員協議会 代表理事 乗友美智子さん

■活動テーマ:コロナ禍でも音楽! いつでも、どこでも、誰とでもみんなで音楽 ♪「リモート・アンサンブル」
■日時:2020年~2021年現在
■対象:全国生涯学習音楽指導員協議会会員
■活動内容

1. きっかけ

コロナ禍で、地域での音楽活動が全く出来なくなった令和2年(2020年)、全国生涯学習音楽指導員協議会(*)の会員同士で音楽で繋がるためにインターネット上で流行っている「リモート・アンサンブル」にチャレンジすることにしました。

YouTubeでオーケストラやPOPのセッションなどを見た時、皆がそれぞれ違う場所にいて個々に演奏し、それが一つの画像にまとめられているのは、どのような方法で行うのだろうと色々と検索し調べ始めました。

結果、手順は最初に演奏者自身での撮影と録音、その後動画編集という事でした。実際に同時に音出しをして合わすのはインターネット環境によりズレが生じることも分かり、「編集」という作業を経て、1曲になることが分かりました。

* 全国生涯学習音楽指導員協議会は、(公財)音楽文化創造の資格認定を受けた生涯学習音楽指導員が都道府県単位で組織を立上げ、現在25支部で構成され、地方自治体と音楽団体と連携して、生涯音楽学習の普及推進を行っています。
https://www.onbunso.or.jp/instructor/coaching-council/

2. トライアルにあたって

一番手短な方法としてスマホ1台だけを扱って、リモート・アンサンブル動画を(スマホのアプリ Appleの「iMovie」を使用して)編集できそうとのことで、さっそく協議会大阪支部の仲間で挑戦を始めました。

最初に試みたのは、エレクトーンと鍵盤ハーモニカのアンサンブルでした。

(1)個々に準備するもの

  1. メトロノーム
  2. イヤホン(無線が便利)
  3. スマートフォンなどの動画撮影ができるもの
    その他は通常の演奏と同じく、スコア譜と楽器。演奏する時はパート譜で大丈夫ですが、編集するときにスコア譜が必要です。

(2)動画作成手順

STEP1.選曲
  1. 最初はあまり長くない曲
  2. テンポの変化がないもの
  3. 少ないパート数
STEP2.各自で練習
  1. メトロノームでテンポを決めて個別練習。メトロノームの代わりにドラムなどのリズム楽器に合わせるのも可
STEP3.各自でスマートフォンに演奏を録画
  1. メトロノームやリズムはイヤホンで聴いて、実際に録画録音されるのは、自分のパートのみ
STEP4.各演奏をAppleの「iMovie」などのアプリで合体編集し完成!

編集は自分たちでも試みやってみました。その後、音楽文化創造でできた動画を見ていただいたところ、編集をお手伝いいただけることになり、令和2年(2020年)5月に、以下のものが完成いたしました。
曲に関しては、コロナ禍でも前向きに歩みたいと思いから「上を向いて歩こう」を選曲しました。衣装も赤でエネルギーを全開!エレクトーンでリズムだけを鳴らし、そこを合図としてイントロから、各パートは入りました。演奏と録画することに慣れていなくて、先ずはそこがポイントでした。

このトライアルした画像を昨年10月、当協議会主催のオンラインで開催した「FORUM in 国際音楽の日2020首都圏」で参加者に紹介しました。次のトライアルとして、令和2年(2020年)12月に当協議会各支部へ「リモートアンサンブル演奏企画」を打ちだし、多くの方々へチャレンジしてもらう様に募集をいたしました。

3.リモートアンサンブル演奏企画

各支部より9チームに参加いただき、協賛していただいた音楽文化創造の方で編集をしていただき進めることができました。

動画は、音楽文化創造ホームページの下記よりご覧ください。
https://www.onbunso.or.jp/instructor/coaching-council/#remote

大阪支部が初めてトライしたリモート・アンサンブル『上を向いて歩こう』(鍵盤ハーモニカとエレクトーン)では、イン・テンポのものを選曲しました。

その後、この経験を活かして『花は咲く』ではテンポが揺れるものにチャレンジしました。ピアノがリードし、ピアノ演奏の間(ま)やテンポの揺れは呼吸で感じて、ピアノ演奏を聴きながら他のパートは個別に録画しました。

また、『YMCA』では、画面のバックに拘ったり、パーフォーマンスや演出にも工夫を凝らしてみました。また、遠く離れた支部同士でのアンサンブルの機会も得ました。

<参加者の反応>

参加者にアンケートとってみました。

①リモートアンサンブルを経験されていかがでしたか?(複数回答可)

  1. 初めての経験だった。(88%)
  2. 実施してみて簡単である。あるいはあまり難しくない(20%)
  3. やや難しい(60%)
  4. .難しい(20%)

d.難しいと答えた方の理由としては
音楽的な部分
  1. 全体の音楽の感じがつかみにくい
  2. リタルダンドの合わせ、メロディの流れを作るのが難しい
  3. 息づかいやアイコンタクトがない
機械的な部分
  1. 大容量のデータの送受信・Googleドライブを理解するのに時間がかかった
  2. 動画撮影(カメラアングル、照明など)に不慣れで、何回も撮り直しが必要だった
このように、リモートアンサンブルのスタイルに慣れるのに苦労したとの意見が多かったです。

②今後もしたいですか?

  1. ぜひしたい、機会があればしたい(84%)
  2. あまりしたくない(12%)
  3. したくない(4%)
a.ぜひしたい、機会があればしたいと答えた方の理由としては、
  1. コロナ禍でもみんなと一つの目標に向かってできた
  2. とっても楽しかった
  3. 新しい試み、チャレンジして楽しみたい
  4. 遠距離の人とも一緒に演奏が楽しめて良い
  5. 多くの様々な人に動画を見てもらえる
  6. 世界中の人とつながれる喜び
c.したくない、と答えた方の理由としては
  1. コンピューター・インターネットを使いこなすのが難しい
  2. やはり生演奏がしたい
  3. 音楽は3密、でも『せーの』で合わしたい

③活用してみたい活動とは何ですか?

  1. 全国で一曲アンサンブル
  2. 他の支部メンバーと同じ曲を色々な編曲や構成で発表しあう
  3. 色々な楽器とのコラボ
  4. 知らない人とのコラボ
  5. オーケストラと一緒に大人数で合唱
  6. 海外の元生徒さんとアンサンブル発表会
  7. 対面と組み合わせて生徒さんの事前練習に
  8. 賞を出してコンテストにする
  9. 離れた所の人にも、自分たちの活動を知ってもらいたい
このようなご意見をいただきました。

4.リモート・アンサンブルをすることで得た大切なもの

  1. 1つのことに挑戦することは、とても大切なことであると改めて感じた
  2. 音楽をする楽しさ、活動をする喜びを感じることができた
  3. 支部間でのアンサンブルや交流ができた
  4. 動画を撮ることで、演奏するにあたっての演奏姿やパフォーマンスを意識する
  5. YouTubeを活用し、インターネットの世界に慣れていない会員も新しい世界への興味付けとなった
邦楽と洋楽のメンバーが一緒になり活動する団体らしい「コラボレーション」の演奏もYouTubeを通して、アピールすることができ、会としてもとてもいい機会になったと思います。

令和3年(2021年)度も、まだまだコロナ禍が続いている現状ですが、ヤマハの「SYNCROOM」のアプリを使い、ライブでのリモート・アンサンブルにも挑戦中です。

今後も「The Power of Music」音楽の力の無限性を信じ、会員のチャレンジ精神を信じて、どのような時も音楽が人々の心を癒し、心をつなげていくことを実証していきたいと思います。

音楽文化創造のホームページ上にリモートアンサンブルを行うにあたっての詳細が掲載されていますので、下記を参考にしてください。

「参考動画等」
リモート演奏の動画作成手順などを以下のページよりご覧いただけます。

音文創でリモート演奏をやってみました!
– リモート演奏の実例とノウハウ

音文創でリモート演奏をやってみました!~機材編~
– リモート演奏で使用した機材や撮影環境について

箏とイングリッシュハンドベルでリモート演奏《さくらさくら》
– リモート演奏の実例その2

鍵盤ハーモニカとエレクトーンでリモート演奏《上を向いて歩こう》
– リモート演奏の実例その3(全国生涯学習音楽指導員協議会大阪支部)

音文創でリモート演奏をやってみました!~編集編~
– リモート演奏動画の編集方法について

音文創でSYNCROOMにチャレンジしてみました!
– ヤマハのSYNCROOM(シンクルーム)の遅延は?

オンラインレッスンで起きる遅延とは?
– インターネットだからこそ避けられない遅延とは?

リモート演奏に役立つ 呼吸の合わせ方
– リモート環境で『呼吸を合わせるポイント』を紹介します

リモート演奏動画制作の裏側をご紹介!
– リモート演奏動画はどのように作られたか?

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