音楽文化の創造(CMC)

電子版 Vol.21

2022年7月1日発行

Vol.21 特集「ユニバーサルデザインと音楽」

 東京と北京におけるオリンピックとパラリピックの開催を経て、

出来るだけ多くの人に配慮する「ユニバーサルデザイン」が、一層社会において着目されるようになっています。

本特集では、学校教育・音楽教育・音楽療法・生涯教育それぞれの視点から、

ユニバーサルデザインと音楽の関係について考えてみたいと思います。 

ユニバーサルは一人から始まる 〜「だれでもピアノ®」の取り組みを通して

「だれでもピアノ」とは、東京藝術大学COI拠点が2015年にヤマハ株式会社と共同開発した、自動伴奏追従機能の付いたピアノのことである(特許6744522)。一本指でメロディを弾くと、伴奏とペダルが自動で追従し、ピアニストのように華麗な演奏をす…

東京藝術大学客員教授(インクルーシブアーツ研究)  新井 鷗子

「ユニバーサルは一人から始まる 〜「だれでもピアノ®」の取り組みを通して」 より 

学校教育におけるユニバーサルデザインと音楽

小学校の運動会。運動会の花形は徒競走だ。子どもたちはスタートラインに立ち、スタートの合図を待つ。スターターの先生は「位置について!よーい!」と言い、ピストルをパーンと撃つ。子どもたちが一斉にスタートする・・・。 当たり前すぎて意識され…

東京学芸大学教職大学院准教授 増田 謙太郎

「学校教育におけるユニバーサルデザインと音楽」より 

音楽の学びのユニバーサルデザイン

「インクルージョン」は今や世界的なキーワードとなり、SDGs2030の17項目のうち第4項目は、「inclusive and equitable quality education(インクルーシブで公正な教育)を保障し、生涯にわたり教育を受ける機会を促進する」と明記している。…

明星大学 教授 阪井 恵

国立音楽大学 教授 酒井 美恵子

「音楽の学びのユニバーサルデザイン」 より 

音楽療法の実践とユニバーサルデザイン

本稿の書き出しに当たり、筆者の思うところを少しだけ書かせていただければと思う。 本特集のリード文にもあるとおり、東京オリンピック・パラリンピック、北京冬季オリンピック・パラリンピックで繰り広げられたアスリート達の熱戦は、見る者の心を熱…

東京未来大学・教授 竹内 貞一

「音楽療法の実践とユニバーサルデザイン」より 

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