地域音楽コーディネーター 会社役員 ジャズヴォーカリスト 大阪府 nikoさん
- ■活動テーマ:
- ジャズをもっと身近に、生演奏を楽しむきっかけに
- ■目次:
- ■活動開始時期:
- 2010年~現在
- ■場所:
- 大阪、神戸エリアのライブハウス、レストラン,カフェ、イベント会場
- ■対象:
- 一般
1.きっかけ
幼少期から周りの大人の影響で洋楽に触れる機会が多く、特にジャズは共演者と自由にアドリブ(即興)で音楽を表現するカッコいい音楽だと感じました。その中でも20世紀代表的な女性ジャズヴォーカリスト=エラ・フィッツジェラルド(*)のライブ盤を聴いたときに、「なんて自由に表現して歌うんだ!」と衝撃を受けたことが原点になっています。大人になってジャズヴォーカルのレッスンを本格的に学び、ピアノなどの様々な楽器と一緒にセッションに参加を重ねるうちに、いつしか歌う側(がわ)としてステージに立つようになっていました。このジャズの魅力をより多くの人々に身近な場で作りたいと思い、活動しています。
*)エラ・フィッツジェラルド:1917年アメリカヴァージニア州生まれ1996年没。アメリカの音楽界で最も権威があるグラミー賞を13回受賞。1975年に来日公演があった。
2.具体的な内容
(1)目的
大きなホールでのコンサートも魅力的ですが、元々音楽は昔より祈りや踊りとともに、また食事とお酒を楽しみながら聴く場が始まりです。特にジャズは、コーヒーやお酒といった嗜好(しこう)品と非常に相性が良いと考えています。少しでも良いので何か特別な時間を持てるよう工夫をしています。
(2)内容
ジャズはアメリカが発祥地なので英語で歌われることが多く、一般の方には少しハードルが高いイメージがあるかもしれません。そこで音楽を軸にしつつ、もっと気軽に楽しめる「場」「機会」をつくりたいと考え、これまでに「日本酒とジャズ」「ボジョレー・ヌーヴォとジャズ」「映画音楽とイタリアン」「クリスマスとジャズ」「ヨーロピアンジャズ」といった企画を実施してきました。
- 企画を考えるときは下記の3点を留意しています。
- ①自分自身が聴衆として行きたいと思うような内容
- ②みんなに共通する楽しみがあるか
- ③大人が楽しめる場所
選曲は、お酒や季節等のテーマに合わせて選び、簡単な曲紹介を記したセットリストをご用意します。当日の料理やお酒を提供していただくお店の方とメニュー含め一緒に考えることもあります。ワインや日本酒に合う手軽に食べられるもの、お店の雰囲気にもあっているものということで、ふだんお店で出していないメニューのチーズやオリーブ、おでんを出してくださり、すぐに売り切れていたようです。
A.お酒がテーマの場合
- ・The Days of Wine And Roses(詞:ジョニー・マーサ 曲:ヘンリー・マンシーニ)
*日本語では「酒とバラの日々」と訳され、1962年公開の映画「酒とバラの日々」のテーマ。ジャズスタンダード曲 - ・Can’t Take You Nowhere(詞、曲:デイヴ・フリッシュバーグ)
*1986年に発表された曲。「お前を連れていく場所などあるわけがない」という意味で、酔っぱらいの知人がバーで大騒ぎした挙げ句、「次違う店に連れて行ってくれ」としつこく頼まれて、断り続ける様子を描いたユニークな曲。 - ・Sweet memories(詞:大村雅明 曲:松本 隆)
*1983年リリースされた松田聖子の曲
B.映画音楽がテーマの場合
今でもファンが多い「ローマの休日」の主演で有名な女優オードリー・ヘップバーンが出演した映画より下記の曲を選びました。
- ・’S Wonderful=ス・ワンダフル(詞:アイラ・ガーシュウイン 曲:ジョージ・ガーシュウイン)
*1957年公開の「パリの恋人」の主題歌。ジャズスタンダード曲 - ・Moon River=ムーン・リバー(詞:ジョニー・マーサ 曲:ヘンリー・マンシーニ)
*1961年公開の「ティファニーで朝食を」の挿入歌 - ・Charade=シャレード(詞:ジョニー・マーサ 曲:ヘンリー・マンシーニ)
*1963年公開の「Charade=シャレード」の主題歌
ディズニー映画からは1937年公開の「白雪姫」の挿入歌
「いつか王子様が」や1967年公開の「ジャングル・ブック」の挿入歌
「君のようになりたい」を選びました。
また日本語の曲も数曲入れるようにしています。このときは1985年公開のジブリ作品「魔女の宅急便(音楽:久石 譲)」のエンディングテーマに採用された、荒井由実(松任谷由美曲)の「やさしさに包まれたなら」を選曲しました。
(3)編成
私は基本的にピアノと歌というデュオが多いのですが、ここ最近、演奏用のPA機材がない場所でも演奏させていただくことがあります。そのときはギターとのデュオやギター、Wベース、パーカッションといったユニットが多いです。後者は様々な方にそれぞれの違った音色を聴いていただき好評でした。
冒頭1枚目の写真は神戸市灘区で家具のご商売を営んでいる方々が自主企画されたイベントです。そこの仕事場を会場とし、PA機材を持ち込んでEギター、Eベースとカホーンのユニットで聴いていただきました。あの場所だから集まってくださる方もおられ、熱心に楽しそうに聴いてくださり、演奏者冥利に尽きました。
3.成果と課題
テーマを設けることで、ふだん生演奏を聴く機会がない方や、そのお店に興味はあっても入ったことのなかった方がライブをきっかけに足を運んでくださいました。またお店の方からは、「いつもと違うイベントができて新鮮だった」と喜んでいただけることも多く、これは演奏者としてお店としてウィンウィンの関係になりうれしく思います。
課題はいかにコンサート・イベントの魅力を作るか、一人でも多くの方に伝えるかです。誰でも初めての場所に出かけるのは少し勇気が必要です。どうすれば、そこのハードルを越えることができるのか。そのためには魅力のある内容をアピールすること、そしてSNSの発信方法を見直してアプローチしたいと考えています。こうした活動を通じて、これからも「ジャズをもっと身近に、生演奏を楽しむきっかけ」を作っていけたらと考えています。
4.抱負
今後はプレイヤーとしてだけでなく、地域音楽コーディネーターの視点も持ち、ジャズや音楽を聴く機会を地域住民の多くの方に届けていくことを目指します。地元の団体や自治体とも連携し、地域の資源や場所を生かした新しいイベントにも挑戦したいと考えています。「ジャズは敷居が高い」「よくわからない」といったイメージを少しずつ一掃し、誰もが日常的に音楽を楽しめる場所を増やしていきたいのです。
「こんなところで、こんな素敵な音楽が!」「生演奏って、ジャズってこんなに楽しいんだ!」イベントを通じてそのような驚きや喜びを感じていただければ、ライブハウスはじめ「音楽のある場」へ足を運んでいただく第一歩になると信じています。「ジャズをもっと身近に、生演奏を楽しむきっかけ」を増やし、音楽が日々の暮らしにあるのが当たり前になる風景を、皆様方と一緒に作っていけたらうれしいです。 今年もお酒とジャズ、クリスマスジャズライブを企画中です。
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