活動事例

地域音楽 コーディネーター 活動事例

【事例紹介】どんな時も手と音で happy

(2021年11月02日公開)

地域音楽コーディネータ― 認知症予防指導士、美容家、篠笛奏者
新潟県三条市 長岡和美さん 笛吹きセラピストかのん

■ 活動テーマ:どんな時も手と音で happy
■ 日時:2010年~現在
■ 場所:三条市
■ 対象:一般市民対象20人参加
三条市中央公民館主催 市民総合大学「いきいき元気脳講座」から始まる。

■ 活動内容

1.活動をはじめたきっかけ

義理の母の認知症介護に苦悩し悔いを残していた時に実母も発症し、再度同じ悔いを残さぬように認知症について学び始めました。予防が大切なことを知り、オリジナルの美容と音を取り入れた認知症予防講座を開催しました。

涙が止まらぬ音との出逢い

10年前、自分自身が音で人生が変わる素晴らしさを知りました。それは、母の介護中に聴いた篠笛(*1)の音色に感動し、心や身体の中からスーッと辛さが解放された瞬間でした。

この体験で「篠笛を吹きたい、この楽器の魅力を広げたい」「私のように辛い時に篠笛の音で元気になっていただきたい」という想いが募り、篠笛を習い始め、同時に師の狩野泰一氏のコンサート企画に携わりました。

篠笛を吹きながら認知症予防講座でも活かせることに気づき、篠笛の音で遊ぶ脳トレや懐かしい記憶の蘇りに取り組むプログラムをつくりました。

認知症の母の介護予防のために、また私自身が癒された時間を広げるために講座を始めたのですが、立ち上げたこのオリジナル講座を一番に楽しみ、喜んでくれたのは、亡き母でした。母は講座では受付係のスタッフとして働き、毎回、人に逢える事が嬉しく、刺激になりました。

出かける場や仲間をつくる、プロによる本物のコンサート企画、篠笛レッスン体験会開催、介護予防しながら人や音に触れる講座を地域に増やす、これらが、私の大きな音楽企画活動となりました。

私自身の講座では美容ケアや体操、音あそびと笛をツールとして取り入れていましたが、地域音楽コーディネータ―講座受講後に、講座の最後にミニコンサートを行い、コンサートの後に「思いを書く」というアクションを取り入れ、メッセージを書き記してもらうことにしました。

家に帰って現実な生活に戻ると「思いを書く」という事が流されてしまいます。音楽と同時に感じる思いは、今まで生きてきた人生で大事なことや、大切な人のことを思い出させます。生きてきてよかったと、たくさんの思い出やささえに気づくことができます。それは自己肯定感につながり、これからの生きる力となります。

*1 篠笛:篠笛とは,篠竹に穴をあけたシンプルな日本の横笛の総称。昔から日本の各地の祭り、獅子舞、神楽等の民族芸能をはじめ、民謡、長唄等様々な音楽に使われてきました。

 

2.活動理念

私の活動理念は次のとおりです。
和の音カノン活動は調和~どんなときも手と音でhappy~
「本物の感動」記憶に残る時間を広げ、地域課題を音楽コンサート企画に絡め活性
長年セラピストとしての仕事と新たな出逢いの音で「どんなときも心に触れしあわせな時間」のお手伝いです。

https://nozomikanon.com/

3.具体的な活動

地元三条市と新潟市で予防講座、認知症予防の講演会&篠笛コンサートを同時開催し、癒されながら行う介護を提案してきました。

NHKテレビ新潟放送では3分間の予防コーナーを2年間続けました。認知症予防には、次の3つが大切であることを、母の様子の変化から学びました。
  1. 生の体験が必要
  2. 身キレイにして出かけ楽しく感動する
  3. 楽しい嬉しいと感じた記憶は残る
母は、他のコンサートは忘れても篠笛コンサートだけは、何度も歌をうたって、よかったと繰り返し言っておりました。

2015年、新潟市で開催されたシンポジウムは広報に掲載され,すぐに定員に達し、認知症予防に対して市民全体の関心の高さを感じました。

(1)本物の感動を味わう「プロによるコンサート」企画

コンサート企画は音楽コンサートのみ、講座とコラボなど、多種多様に出演者と依頼に合わせて内容を決めています。

次の写真は出演者と施設の皆さま方の協力で叶ったコンサートの写真です。二部制にし、一部は普段コンサートに参加しにくい親子連れ、高齢者の方々を招待し(施設入所の方のお出かけ行事として)、二部は普通のコンサートを開催しました。


(2)予防講座の様子

二年目の篠笛入門講座では、地元の盆踊りを吹くことも目標としています。そのために地域の歴史を知り、曲のできた背景や歌詞の意味まで学びます。参加者も地元民謡の復活のお手伝いと学びに張り合いができ、教室も活気がでております。
オリジナル認知症予防講座は輪になったり思い出を語り合ったりして、音でなごみます。

(3)地域活動

  1. 新たな地域に篠笛を普及啓蒙するため、一年間かけてプロによる篠笛の魅力を発信するコンサートを開催。また、篠笛ファンや習う人を増やし、新しい取り組みの応援団を募り活動中。
  2. 長年共に活動している認知症予防の仲間や子育て支援等を組み合わせた団体とのコラボコンサートを企画実施。
  3. 一番大切なものは足元に、思い出を音で表現、音楽文化創造主催の「国際音楽の日記念コンサート」で音風景コンサートを2021年の秋実施予定。

A.趣旨

祭り中止が続く地域に、大きな行事が無理ならば、コンサートと篠笛指導を開催し、小さな活動を数多く形を変えていく事で祭り復活の際に活かされる種まき企画と考えました。

B.推進にあたって

  1. まずは、篠笛の魅力を知っていただくために昨年からコンサートを開催し、その魅力を知ってもらいました。多くのファンやコアになる弟子の意見を混ぜ、プロによる篠笛講座も同時開催し、地元の方々とオリジナルお囃子を制作、来年は発表会と目標を掲げました。
  2. 地域活動ではこちらが主導権を握らずに、意見が出るまでじっと待ち、提案しながら地元の方々の願いを叶えるように組み立てますが、主催、出演者など意見を聞き、調和しながら待つことは正直難しいことです。現実な予算面での対処も関わってきます。
  3. 夏休み篠笛体験会で自由に音が出る楽しみを体験しながら、音づくりを楽しみます。理解者、協力者、共有できるファンを増やし伝えていきます。

C.成果

皆で開催を意識し活動を進めてきて、内容面、運営面の成功例や反省点等、次に生かしていける財産となりました。また関わる人相互の信頼感を通して、良き理解者、協力者も増えました。集客にも良い結果になり、「グッド連鎖は続くものだなあ」と長く時間をかけてきた意味を感じます。


4.今後の課題と抱負

苦しい時こそ、ふれあいの気持ちを和やかに、どんなときにも手と音でhappyセラピスト、介護、篠笛奏者として出来ることを一つ一つ形にしてまいります。

介護は止まり、治ることはありません。解決できない悩みに上手に長く、いかに楽しく付き合っていくかが前向きな介護生活を送るポイントになります。コンサートを通じて、音楽と生活を楽しむことを、異業種とコラボしながら提案していきたいと思います。

地域音楽コーディネータ―として篠笛講座やコンサートに関わる事が、自分の役割であることを忘れないようにしていきたいです。高齢者同士だけでなく、子供達をはじめ多くの人達と関わる事ができる世代交流の場を体験することが、自然と認知症を知って予防につながる事であると痛切に感じています。そのことを地域で発信していきます。

今後も一回で終わる、点の活動ではなく、地域で篠笛をとおして、①役割を生む企画、②人が笑顔で参加できる場所作り、③音楽、篠笛を目と耳の全身で感じ、育てる事を目的に「音で残る記憶の時間をコーディネイト」という想いで続けていきたいと思います。

いろいろな活動の中で、私個人の篠笛コンサートの依頼が増えました。今後、セラピストと篠笛演奏を両方していくなかで長岡和美でなく、演奏者として「笛吹きセラピストかのん」で活動を2021年10月31日よりスタートします。


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※ 音楽文化創造では、地域音楽コーディネーター資格取得の養成講座を実施しております。詳しくは下記をご覧ください。
「地域音楽コーディネーター」

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