地域音楽コーディネーター
大分県佐伯市文化芸術振興計画推進会議委員 浜田麻美さん
■活動テーマ:2021大分県子どもの舞台芸術フェスティバル in 佐伯
佐伯市こどもミュージカル8期生公演
「くぬぎの森の源兵衛 ~佐伯なばの話~」
■日時:2021年12月26日(日)午後1時30分~午後4時
■出演者:佐伯市こどもミュージカル8期生計58名
■料金:S席¥1,500 A席¥1,000
■動員数:約730名
■主催:佐伯市地域振興部 文化芸術交流課・地域実行委員会
■共催:大分県令和3年度国民文化祭 全国障害者芸術・文化祭市町村レガシー事業
■活動内容
*1)佐伯市:大分県の南東端に位置し、現在、人口7万人。江戸時代から佐伯藩の城下町として発展。
参加希望者はまずWEBや電話、メールで説明会への申し込みをします。参加対象年齢は小学1年生以上で、親子で参加されている方々もいます。以前は高校3年生までの設定がありましたが、現在は大人まで広げ募集しています。
子どもたちが応募してくる理由はさまざまで、「ミュージカルが好き」「お友達を作りたい」のほかに、「自分でいろいろなことを自由に表現できるようになりたい」という思いがあるようです。
説明会では講師・スタッフ紹介、1年間の活動内容や演目の紹介、年間スケジュール、年間活動費(施設使用料、安全保険等の必要経費)についての説明があり、それらを理解した上で入団申し込みをする流れとなっています。入団のためのオーディションは有りませんが、配役オーディションを行ない演者すべてに役名が与えられます。
これらの作品は一部を除いてオリジナルで、佐伯市に関係する話を題材にしています。その理由は脚本家や演出家の先生方が佐伯市出身であり、子どもたちに自分の生まれ育った町に誇りを持って欲しいという願いがあると思われます。
演じている子ども達も、佐伯市について演目を通して学んでいるようです。また佐伯のオリジナル作品にこだわったことは、目の前にいる子どもたちの成長に合わせて、シナリオを作れるということがあります。今、この子に必要なセリフを考え、自己表現させることを大切に考えています。
この話の脚本・演出は佐伯市出身の後藤香氏(劇団go to)のオリジナル作品で、大分県が誇る名産品「椎茸」の栽培に尽力した人物「源兵衛さん」の物語となっています。
母や幼い妹弟を置いて千怒(ちぬ)の浦(現在の津久見市千怒)から宇目に出稼ぎに来ていた源兵衛は、ある日伐っていた炭焼き用の木に椎茸が自然発生しているのを見つけました。
偶然の幸福を喜ぶのもつかの間、椎茸が生えるためには条件があるのではと気付くと、炭焼きの親方や出稼ぎ仲間を誘い、椎茸栽培のためにくぬぎを伐り出し始めます。
周囲にバカにされながらも、椎茸の発生を信じていた源兵衛でしたが・・・。
現在では確立されている椎茸栽培の礎を築いた源兵衛の愛と奮闘の物語です。
●佐伯市こどもミュージカル Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCKgzykyre6EyOpNp4oGWYFg
毎年、実行委員会の方々が必要な部署へサポーターを配置します。サポーターはこどもミュージカルを応援してくださる地域の方々や保護者などで構成されています。
私は音楽担当の一人として作曲以外に、サポーターとして公演当日の受付を担当しました。
*2)ゲネプロ:ドイツ語で通しリハーサルの事をいいます。出演者が本番と同じようにメイクして衣装をまとい演じます。舞台監督のもと、音楽、音響、照明などを入れ舞台全体を確認します。
*3)抜き稽古:一部だけをリハーサルすること。 あるいはリハーサルの時に出演者の一部が不在である時にその人だけ抜かして稽古することもいいます。
私はスタッフ側として今回も作曲させていただきましたが、今後に向けての課題については、自分自身のスキルアップをもっと図りたいと感じました。曲の制作時間が限られていたため、でき上がっている部分を音楽監督に提出し、そのあとの制作をお願いしたという経緯があります。
(2022年9月30日公開)
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大分県佐伯市文化芸術振興計画推進会議委員 浜田麻美さん
■活動テーマ:2021大分県子どもの舞台芸術フェスティバル in 佐伯
佐伯市こどもミュージカル8期生公演
「くぬぎの森の源兵衛 ~佐伯なばの話~」
■日時:2021年12月26日(日)午後1時30分~午後4時
■出演者:佐伯市こどもミュージカル8期生計58名
■料金:S席¥1,500 A席¥1,000
■動員数:約730名
■主催:佐伯市地域振興部 文化芸術交流課・地域実行委員会
■共催:大分県令和3年度国民文化祭 全国障害者芸術・文化祭市町村レガシー事業
■活動内容
1.佐伯市こどもミュージカルとは
(1)背景と目的
2014年(平成26年)佐伯市(*1)教育委員会の新規事業として表現教育事業の一環として誕生し今年2022年で9年目を迎えます。この事業は、芸術を愛する心を育て、地域や世代を超えた仲間との交流を通じてコミュニケーション力を磨き合い、伝え合う力を育みながら、次世代の育成に取り込むことを目的としています。*1)佐伯市:大分県の南東端に位置し、現在、人口7万人。江戸時代から佐伯藩の城下町として発展。
(2)団員募集
公演は今まで平均年2回開催され、それぞれ違う演目を行います。団員の募集については、佐伯市の市報に4月から5月頃に掲載されます。参加希望者はまずWEBや電話、メールで説明会への申し込みをします。参加対象年齢は小学1年生以上で、親子で参加されている方々もいます。以前は高校3年生までの設定がありましたが、現在は大人まで広げ募集しています。
子どもたちが応募してくる理由はさまざまで、「ミュージカルが好き」「お友達を作りたい」のほかに、「自分でいろいろなことを自由に表現できるようになりたい」という思いがあるようです。
説明会では講師・スタッフ紹介、1年間の活動内容や演目の紹介、年間スケジュール、年間活動費(施設使用料、安全保険等の必要経費)についての説明があり、それらを理解した上で入団申し込みをする流れとなっています。入団のためのオーディションは有りませんが、配役オーディションを行ない演者すべてに役名が与えられます。
(3)活動の軌跡
- 2015年3月 「百年の森―ぼくらと城山―」
- 2016年3月 「~遥か金の大地~時空の扉」
- 2017年1月 「ちょまとネコ会議」
- 2018年1月 「ネバーランドと君と僕」
- 2018年11月 「タカラとワカ~海を越える軌跡~」
- 2020年2月 「でれすけほうほう~おえいおかよの海坊主退治~」
- 2020年11月 「蕾(TSUBOMI)~桜舞の賛歌」
- 2020年11月 「ボクとムーサの物語~百年の森 僕らと城山~」
- 2021年3月 「タカラとワカ~海を越える軌跡2020~」
- 2021年10月 「ボクとムーサの物語 the MOVIE」(上映)
- 2021年12月 「くぬぎの森の源兵衛~佐伯なばの話~」
これらの作品は一部を除いてオリジナルで、佐伯市に関係する話を題材にしています。その理由は脚本家や演出家の先生方が佐伯市出身であり、子どもたちに自分の生まれ育った町に誇りを持って欲しいという願いがあると思われます。
演じている子ども達も、佐伯市について演目を通して学んでいるようです。また佐伯のオリジナル作品にこだわったことは、目の前にいる子どもたちの成長に合わせて、シナリオを作れるということがあります。今、この子に必要なセリフを考え、自己表現させることを大切に考えています。
2.「くぬぎの森の源兵衛~佐伯なばの話~」公演
(1)企画にあたって
本来この作品は2021年7月に開催予定であった「令和3年度全国乾椎茸振興大会」の記念公演として披露されるものでした。しかし新型コロナウイルスの影響でこの年度内では大会は中止となり、脚本はそのままで「2021大分県子どもの舞台芸術フェスティバル in 佐伯」にて披露することとなりました。この話の脚本・演出は佐伯市出身の後藤香氏(劇団go to)のオリジナル作品で、大分県が誇る名産品「椎茸」の栽培に尽力した人物「源兵衛さん」の物語となっています。
<あらすじ>
今から400年ほど前、椎茸は庶民には手の届かない高価で希少なモノでした。母や幼い妹弟を置いて千怒(ちぬ)の浦(現在の津久見市千怒)から宇目に出稼ぎに来ていた源兵衛は、ある日伐っていた炭焼き用の木に椎茸が自然発生しているのを見つけました。
偶然の幸福を喜ぶのもつかの間、椎茸が生えるためには条件があるのではと気付くと、炭焼きの親方や出稼ぎ仲間を誘い、椎茸栽培のためにくぬぎを伐り出し始めます。
周囲にバカにされながらも、椎茸の発生を信じていた源兵衛でしたが・・・。
現在では確立されている椎茸栽培の礎を築いた源兵衛の愛と奮闘の物語です。
●佐伯市こどもミュージカル Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCKgzykyre6EyOpNp4oGWYFg
(2)推進体制
2021年度の推進体制は県と市の補助金により実行委員会が運営を担い、総合制作、音楽部、広報部、衣装小道具部、メイク部、児童支援部のほか講師チームで構成されています。- ・実行委員長:冨髙国子
- ・実行委員会メンバー:「子ども夢まちづくり実行委員会&佐伯市こどもミュージカル実行委員会」
- ・総合プロデュース:野々下留美
- ・脚本・演出:後藤 香
- ・音楽監督:木村八重子
- ・音楽:木村八重子、日助、浜田麻美、吉岡愛梨、池田睦生
- ・ダンス監督・指導:江藤玲奈
- ・ダンス指導:猪野茉由子
- ・舞台監督:横山和美(福岡市民ホールサービス)
- ・舞台製作:福岡市民ホールサービス
- ・音響・制作:竹尾圭祐
- ・広報宣伝:佐伯市市報、チラシ、ポスター等
毎年、実行委員会の方々が必要な部署へサポーターを配置します。サポーターはこどもミュージカルを応援してくださる地域の方々や保護者などで構成されています。
私は音楽担当の一人として作曲以外に、サポーターとして公演当日の受付を担当しました。
(3)当日までの全体スケジュール
- 2020年12月 ・企画 題材、キャスト、日時、会場決め他
・実行委員会発足、最初の会議 - 2021年3月 台本完成
- 4月 8期生を市報にて募集
- 5月 ・音楽完成 ・8期生参加メンバー決定
- 6月 中旬より分散型で稽古開始、下旬に配役発表
- 8月 下旬 ホールにて通し稽古
- 9月 パンフレット用写真撮影および 歌の一部を録音
- 10月 ・2021年度 大分県農林水産祭「おおいたみのりフェスタ」にアトラクション出演
・チラシ制作~完成 - 12月 ・市報にてチケット発売告知
・チケット発売
・リハーサル - 12月24日 マイクテスト(マイク使用者のみ)
- 12月25日 公演前日 ゲネプロ(*2)
- 12月26日 公演当日 本番
- 2022年5月 YouTubeに公開
・練習開始
・公開オーディション中止(映像オーディションへ切り替え)
・配役発表延期 および「2021年度全国乾椎茸振興大会」
・中止の影響により、演目を12月開催のフェスティバルにて公演決定となる。
・新型コロナの影響により5月予定の稽古は中止
*2)ゲネプロ:ドイツ語で通しリハーサルの事をいいます。出演者が本番と同じようにメイクして衣装をまとい演じます。舞台監督のもと、音楽、音響、照明などを入れ舞台全体を確認します。
(4)稽古
2021年度の稽古に関しては新型コロナの影響がありましたが、全体稽古は毎週金曜日の午後7時から午後9時までが基本で構成されており、主要メンバーは講師の先生方のスケジュールに合わせて、週末などに呼び出し練習が行われました。稽古の始めに行われるストレッチや発声練習は子ども達主体で行われ、歌唱指導は音楽監督が、ダンス指導はダンス監督が、演技指導は演出家が、その日の総合評価を総合プロデューサーが行っていました。本番までの稽古回数は、全体稽古と抜き稽古(*3)を合わせて40回近くあり、全体の流れや動きをとらえるホールでのリハーサルは2回、本番前日はゲネプロを1回行いました。*3)抜き稽古:一部だけをリハーサルすること。 あるいはリハーサルの時に出演者の一部が不在である時にその人だけ抜かして稽古することもいいます。
3.成果と課題
今回の公演は2部構成で、1部が佐伯市こどもミュージカル、2部では津久見樫の実少年少女合唱団の合唱ミュージカルが披露されました。どちらも楽しみにされていた方が多く、1部と2部の休憩の間に1部の感想をいただきましたが、「ものすごく感動した」「熱いものがこみあげてきた」など多くのお褒めの言葉をいただきました。私はスタッフ側として今回も作曲させていただきましたが、今後に向けての課題については、自分自身のスキルアップをもっと図りたいと感じました。曲の制作時間が限られていたため、でき上がっている部分を音楽監督に提出し、そのあとの制作をお願いしたという経緯があります。
4.抱負
今回のこの作品や、この次に計画されていた作品も、新型コロナの影響でスケジュールの変更や会場の変更を余儀なくされています。こればかりはその時の状況によって致し方ないかと思いますが、そんな中でも団員一人ひとりがモチベーションを保ち、良い作品をお客様に披露できるよう、子ども達の心の支えに少しでもなれたらと思います。そして2022年度も夏と冬に公演が控えていますが、夏には作曲提供をしました。これからも、子どもたちが歌いやすく覚えやすいメロディーを今後も継続して作っていくことができたらと思います。(2022年9月30日公開)
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