地域音楽 コーディネーター

地域音楽コーディネーター ヴァイオリニスト 指導者 大阪市 岩井礼子さん

幼稚園でのコンサート(1)
幼稚園でのコンサート(1)
■活動テーマ:
キトキト(*1)音楽届けます!
*1)キトキト:「新鮮な、生きのいい」音楽という意味です。
■目次:
■活動開始時期:
1998年~現在
■場所:
地域子育てサロン、保育園、幼稚園、公民館、お寺飲食店や各コンサートホール等
■対象:
幼児から音楽愛好者まで

1.きっかけ

今までヴァイオリニストとして、オーケストラの客員やヴァイオリンの指導をメインに行ってきましたが、自身の子育てをきっかけに、地域の子育てサークルや幼稚園等と交流を通して、「是非子供たちに演奏を聴かせてほしい」という要望が増えてきました。音楽家として、今できる最良のものを届けようと始めたところ好評で、そこから地域での音楽活動が増えてきました。皆様方にとても喜んでもらって演奏家冥利に尽きます。

2.具体的な内容

A.保育園・幼稚園での活動

我が子が通う幼稚園で演奏依頼がきっかけで口コミで広がり、多くの幼稚園からお声がけいただくようになりました。ヴァイオリンとヴィオラの2重奏やピアニスト、歌手との3重奏、それに加え、園の先生でピアノを弾かれる方との共演等、バラエティに富んだプログラムを企画しお届けしています。時間は大体45分から60分です。

園のPTAの方々を巻き込んで一緒に演奏などもしました。その際は何度か事前に練習日を設け、保護者の方々と一つの音楽を作り上げました。様々なおもちゃが曲の中で使用される「おもちゃのシンフォニー(E.アンゲラー曲)」やボディパーカッションなども行いました。このように園の先生や保護者と一緒に音楽を奏でることで、親近感と信頼感が生まれました。演奏者は一方的に聴衆に音を届ける事にとらわれがちですが、お客様にも能動的にコンサートに参加していただくことが音楽普及に大切なのではと考えます。

また、子どもたちのためにも小さいサイズのヴァイオリンを持参して、実際楽器に触って音を出してもらう体験を行っています。特に子どもたちは、こちらが驚くような素敵な言葉を使って感想を聞かせてくれたり、コンサートを鑑賞した後に描いた絵などは、目をみはるものがあります。子どもの感性には驚かされ、やりがいを感じます。

B.子どもサロンでの活動

地域の子育てサロンから要請があり、毎年コンサートを開催するようになって今年で5回目です。最初はコロナ禍の最中でした。この頃は感染予防のため平米あたりの人数制限が厳しくガイドラインとして定められていました。施設が一戸建ての家だったので、1回に入場できるお客様を赤ちゃん含めて3組(大人3名、子どもそれぞれ1,2人)という環境でのコンサートでした。その年の入場希望者の倍率は50倍だったと聞いています。そのような状況でもコンサートを開催したいと知恵を絞られた施設関係者には感謝です。

翌年からはコロナ禍が収束したことに伴い、ガイドライラインも緩くなり、初年度の来場希望者も多かったことなどから少し大きな会場に変更して開催することに。今年は16組のお客様にご来場していただいていますが、多数の方々が応募され抽選は大変のようです。今年のコンサートのテーマは「お祝いと色!」としました。今年アニバーサリーを迎える事象にまつわる音楽を取り上げたり、色にまつわる曲を集めました。下記は色にまつわる曲の一例です。

・チューリップ(井上武士詞・曲)赤、白、黄色
・茶色のこびん(アメリカ民謡)茶色
・虹の彼方に(H.アーレン曲)七色
・ラプソディーインブルー(G.ガーシュウイン)青色
・どんな色がすき(坂田修詞・曲)赤、青、黄色、緑 *NHKテレビ「おかあさんといっしょ」で発表された曲
・美しく青きドナウ(ヨハン・シュトラウスⅡ世)青

音楽作りは大変ですが、皆様に喜んでいただけます。今後は出来上がった企画とプログラムを、いろいろな場所で演奏できるようコンタクトを取っていきます。

C.ヴァイオリニスト・指導者としての活動

現在も在阪のオーケストラの客員として演奏しています。ステージ上では全プレイヤーの息遣いを感じられるポジジョンで、一人では表現できないオーケストラの大曲に参加できることは、私にとってすばらしい時間です。ここで経験することは自分自身の研鑽の場になっています。

レッスンは3歳くらいから大人の方までを対象に指導しています。練習成果の発表の場として、発表会を年2回開催しています。演奏はソロだけでなく、弦楽器の楽しさの一つ、「一緒に仲間と演奏する喜び」を味わってほしいので合奏にもチャレンジしてもらっています。

今回は、結婚式のセレモニーでも良く使用されるJ.S.バッハのカンタータ「主よ人の望みの喜びをBWV.147」とゲーム音楽のテーマ、「ラジオ体操第一」を合奏します。進捗は人それぞれなので、皆が楽しめるよう初心者、中級者のレベルを考慮してそれぞれのパートを編曲します。「ラジオ体操第一」の初心者パートは自信作です。音楽、ヴァイオリンの知ってほしい技術が詰まっており、とてもいい練習になります。発表会での合奏のパート作りや、小規模演奏会の音作りなど、最近は編曲する機会も多くなりました。

3.成果

子どもは思いもよらない反応が返ってきます。話ができる子どもは自分の持っている語彙を存分に使って感想を聞かせてくれます。「こころがぽかぽかした」という表現を聞いたときは、その感受性に驚きました。
大人のお客様はさすが関西、反応がダイレクトでとても面白いです。終演後帰宅途中に声をかけられ、コンサートの話などしながら駅まで向かうこともしばしばです。

生徒は皆、発表会ごとに上達するのがわかります。また生徒同士の横のつながりもできているようで、私の理想とするコミュニティができあがっているのを感じます。私の行っていることは微力ではありますが、長年音楽に携わってきて良かったと思える瞬間が多々あります。

4.抱負

これからも地域とのつながりを大切にし、音楽家として与えられた使命に全力で取り組んでいけたらと感じます。これまでコンサートのために作ったプログラムが数多くあるので、いろいろな所で演奏する機会を作り、音楽とヴァイオリンの魅力を伝えていきたいと考えています。

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