地域音楽コーディネーター オーボエ講師・奏者 神奈川県 下山音留波さん
- ■活動テーマ:
- オーケストラ曲からソロ曲まで、3つの異なる楽器を近くで体感できる時間
- ■目次:
- ■活動開始時期:
- 2022年~現在
- ■場所:
- 神奈川県、東京都の小規模なコンサートホール、北九州市
- ■対象:
- 大人の方を主に(年齢制限は設けておりません)
1.きっかけ
ドイツ留学を経験した仲間のヴァイオリニスト、ピアニストと私(オーボエ)で、完全帰国後の活動の一つになればという思いで2022年にTrio Rosmarinという三重奏グループを結成しました。
2.具体的な内容
本格的なクラシック音楽を間近で体感したい方を対象に、土日祝日の昼下がり「Trio Konzert」という名称でコンサートを開催いたしました。
A.コンサート
○第一回目 2023年
「Trio Konzertドイツゆかりの作曲家たちを迎えて」と題して演奏会を開催しました。ヴァイオリン、オーボエ、ピアノで演奏できる唯一の作品である、J. S. バッハ作曲「ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲 ハ短調 BWV1060」を演奏会のメインに、ブラームスやシューマンといったドイツ出身音楽家の曲でプログラムを構成しました。
「聞き馴染みがある曲もそうでない曲も、その作品について少し知った上で聴くと鑑賞がより面白くなる」という目的のもと、お渡しするプログラムには曲目解説を掲載せず、演奏の合間に私たち自身の言葉で解説をすることで、お客様と音楽の距離感を縮め、各作品をより深くお楽しみいただく会となりました。会場は、お客様との距離が近い小規模なコンサートホールを選び、そこから来る音の迫力と、3つの異なる楽器の音の重なりの面白さに対してうれしい感想を多く頂きました。その後、Trio Konzertは1年に1回その会のテーマとなる副題を軸にプログラムを構成して企画・実施してきました。
○第二回目 2024年
「情景が浮かぶクラシック音楽」と題して、タイトルや作品の持つ物語等から情景を思い浮かべやすい作品を集めました。「悲しみ」と「喜び」という感情を表した作品から歌劇の序曲など様々な作品を取り上げました。
○第三回目 2025年
「踊る調べ、歌う心」と題して、踊りや民謡から影響を受けた作品でプログラムを構成しました。身近でも良く聞くワルツから、ハチャトゥリアンのマイナーな曲まで、様々な踊り・民謡的な音楽をお楽しみいただきました。
(1)コンサート開催にあたって
メンバーは日頃別々の音楽活動をしており、一年に一度「Trio Konzert」の企画・運営を行っています。運営にあたり私が主に担当している内容は、宣伝用のチラシや当日配布するプログラムの作成、SNS広告の打ち出しやチラシの挟み込みといった広報関連です。チラシのデザインは、美術大学大学院油絵科卒業の実妹にデザインを依頼し作成しています。世の中に出回っているたくさんのチラシに埋もれないように、他とは少し違った雰囲気、演奏会のテーマに合うような目を引く絵、そして妹の柔らかな作風を感じられるチラシを目指して作成し、実際に書かれた絵は当日受付に飾っています。
(2)編曲
ヴァイオリン、オーボエ、ピアノのために書かれたオリジナルの曲は存在せず、これまでの演奏会では三人で編曲を手掛けた楽譜を多く使用してきました。演奏会の準備内容の中で一番時間がかかるため大変ですが、これまで妥協せず時間をかけて編曲をしてきたことで、回を追うごとに各々の楽器の特性の理解度が深まり、これまで編曲した1曲1曲が私たちの大切なレパートリーになっています。編曲した作品例はJ. シュトラウスⅡ世作曲の「歌劇『こうもり』序曲」や「ワルツ『春の声』」、G. フォーレ作曲「組曲『ドリー』」といったオーケストラ作品が多く、3つの異なる楽器で気軽にオーケストラ作品を聴くことができることがTrio Rosmarinの演奏会の強みとなっています。
(3)各演奏者のソロ演奏
三重奏だけでなく、各楽器のソロ演奏も含めてプログラムを構成しています。例えば、ピアノを聴きにご来場されたお客様にピアノのソロ曲を聴いていただくことでご満足いただくことはもちろん、これまで縁のなかったオーボエやヴァイオリンを初めて生で聴く機会になり、好評頂いております。このソロ演奏をトリオ演奏の合間に取り入れることで「オーケストラ曲からソロ曲まで、3つの異なる楽器を近くで体感できる時間」を目指しています。
(4)成果と課題
ヴァイオリン、オーボエ、ピアノのために書かれた楽曲が少なく、過去三回の演奏会では多くの曲を編曲してきました。それを経て、たった3つの楽器でオーケストラのような迫力のある楽曲のレパートリーを増やすことができたことは大きな成果だと感じています。課題は、この珍しい三重奏を近くで体感できる私たちの「Trio Konzert」を、今よりも更に多くの方に知っていただくことです。
B.その他の活動
Trio Rosmarin以外での私の日頃の音楽活動は、「しもやまオーボエ教室」という地元・神奈川県で運営しているオーボエ教室のレッスンや運営、広報です。Trio Rosmarinでの企画で大切にしている「楽器を近くで体感できる時間になるように」という気持ちは変わらず、「オーボエと音楽をもっと身近に」というコンセプトのもと、日々様々な生徒様に向き合い、活動しています。
オーボエという木管楽器は、ピアノやギターなどと比べると見聞きする機会は少ない楽器ですが、バレエ音楽「白鳥の湖」をはじめとするオーケストラや吹奏楽の音楽、映画音楽、テレビから聞こえるちょっとしたメロディなどを幅広く担当し活躍している楽器です。オーボエを吹くことが長年の夢だった大人の方、部活動で吹いていてもっと上手になりたい学生さんなど、オーボエが好きな多くの方にレッスンをご受講いただいています。
当教室で1年に1回開催している「オーボエ交流会」は、オーボエのために書かれたアンサンブル曲を一緒に演奏し、音を重ねる楽しさや、一人一人の役割の大きさを体感いただいております。生徒様からは、演奏機会が少ないオーボエだけの小編成楽曲を知る機会になったり、使用頻度の少ないイングリッシュホルン(オーボエの持ち替え楽器)を演奏する機会になったりと、うれしい感想をたくさん頂きました。
3.抱負
私の目標は「多くの方の音楽を続ける居場所を作る」ということです。日頃のレッスンはもちろんですが、私が企画したアンサンブル交流会に参加をして楽器を続けるきっかけになったり、演奏会に来て生の音楽に触れたりすることで、その方それぞれの形で音楽とともにいる時間を作ることができます。「下山さんのところに来ると音楽が続けられる!」と今後たくさんの方に思っていただけるよう、日々試行錯誤をしながらオーボエとの活動に励んでまいります。
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