地域音楽コーディネーター スペイン語・英語教師 Con La Musica(コン・ラ・ムシカ)夢詩歌代表 兵庫県 大津はるみさん
於:小野市民会館出演者一同
- ■活動テーマ:
- 音楽とともに生きる♪
- ■目次:
- ■活動開始時期:
- 2011年4月~現在
- ■場所:
- コミセンおのコミュニティホール、小野市うるおい交流館、コミセン下東条、小野市民会館大ホール他
- ■対象:
- 一般
1.きっかけ
1995年1月17日阪神淡路大震災発生時、神戸市出身の私はスペイン在住で地元のために何もできないことに歯がゆさを感じていました。スペインの音楽仲間たちから受けた力強い励ましと、故郷に何もできなかった思いを忘れません。日本に帰国後、2011年3月11日には東日本大震災が発生しました。同じ災害にあった東日本の復興に、音楽家として微力ながら音楽の力で役立ちたいという思いから、2011年5月1日、兵庫の仲間たちと一緒にCon La Musica(コン・ラ・ムシカ)夢詩歌を結成し、東日本復興のための義援金チャリティーコンサートを兵庫の仲間たちと企画し活動を始めました。
2.具体的な内容
(1)Con La Musica(コン・ラ・ムシカ)夢詩歌とは
Con La Musica夢詩歌(コン ラ ムシカ)とは、スペイン語で「音楽とともに」という意味です。常に意識していることは、メンバー1人1人は音符のおたまじゃくし1つ1つのように微力です。しかし音符が集まって美しいメロディーが生まれます。聴衆へ音楽のすばらしさを届けられるように、演奏者自身楽しみながら努力し続けようという思いで命名しました。メンバーは小学生から80代まで3世代交流を積極的に進め、音楽を軸として地域活動のために結びついています。
(2)理念―音楽は国境を越えて生活とともにあるもの
Con La Musica夢詩歌の理念が生まれたのは3年間暮らしたマドリッドの生活体験からです。1993年4月に渡西し、3歳児と3か月の二人の子どもたちの子育をしながら、声楽の研鑽(けんさん)を積みました。スペイン語のおぼつかない私が音楽学校の門を気軽にたたけたのは、音楽は世界共通語であるという認識が支えてくれ、音楽とともに生活を送ることができました。音楽は私たちの感情に寄り添ってくれる大切なものであり、人生を豊かにしてくれる貴重なもので、誰にとっても生活の一部であると信じています。そして、マドリッドの帰国前、お世話になった音楽教室の先生と仲間たちへ私が作り贈った下記が理念の基となりました。
「海超えて音の調べの美しさ我が心に永久(とわ)に響かん」
A pesar de la larga distancia, la hermosa armonia soñara eternamente.
(3)活動内容
A. 東日本大震災へのチャリティコンサート「届けよう東へ!」
2011年4月29日から「届けよう東へ!」というタイトルで災害被災地への募金活動としてチャリティーコンサートを始めました。第1回~4回までは神戸新聞事業者を通じて寄託していましたが、2013年に私が石巻を慰問訪問して以来は、直接支援が可能な3.11メモリアルネットワーク(旧みらいサポート石巻)への寄託の他、ユニセフを通じウクライナ緊急支援募金や能登半島地震、大船渡市林野火災などへの寄託を続けています。2026年3月20日には「届けよう東へ!vol.15~わたしのお気に入り」が終演し、これまでに15回継続することができました。詳細は下記HPをご参照ください。
B.小野市および北播磨地域の方々との交流
兵庫県教育大学大学院芸術系音楽コース出身者が中心となり、恩師である当時の大学院教授・テノール歌手故保坂博光氏を顧問に迎え、チャリティーコンサート、クリスマスコンサート、オペラハイライト公演を続けてきました。
これまでにチャリティーコンサートを15回、オペラ公演(オリジナルオペレッタを含む)5回開催しました。いずれの演奏会にも、夢詩歌メンバーだけでなく、小野市民合唱団や小野児童合唱団、ダンスグループや希望される市民の方々を募り、共に舞台を作り上げ、地域の文化力の向上に努めて参りました。
【演目の一例】
「あまんじゃくとうりこひめ」
「ヘンゼルとグレーテル」
「魔笛」
「パッション&カルメンファンタジー」
「ドリーとメリーときどきサリー」
C.文化的発展に貢献
2012年から2024年までは小野地区「まちづくり協議会」の後援を得て、小野地区のクリスマスイルミネーションコンサートへの参加、またコンサート前の市民会館前の広場のイルミネーション飾りつけのお手伝い(通称オノナリエ←神戸のルミナリエに因んで地元ではこのように呼ばれていました)、小野商店街を中心に行われる陣屋祭りでのイベントへの参加、夏休みにはコミセンおの周辺の花壇への水まき活動などにも積極的に取り組んで参りました。
2019年12月の小野市民会館閉館「ファイナルコンサート」では、企画から取り組ませていただき、お世話になったホールの有終の美を飾るお手伝いができました。2022年度からは小野市文化連盟所属団体となり、毎年実施される「市民芸能フェスティバル」で日頃の練習の成果を発揮できるよう日々精進しています。
D.その他の活動
2011年には、メンバーで医師でもある藤本壮之氏が東北医療支援に赴きました。2013年には、石巻北高校と交流のある加古川南高校に勤務している大津が当時の生徒会、ボランティア部の生徒を引率して復興途上の石巻を訪れ、仮設住宅の手入れ作業や語り部さんとの交流を行いました。
その後も交流を続け、夢詩歌チャリティーコンサートでの義援金を3.11メモリアルネットワーク(旧みらいサポート石巻)へ送り続けています。2020年8月に藤本在宅医院が開院してからは、院長自らターミナルケアの患者様への慰問コンサートを企画しています。その趣旨に賛同した夢詩歌のメンバーも慰問演奏に協力する機会もあり、命をつなぐ現場でも音楽の力の大切さを実感しています。
3.成果
(1)3世代交流が実現
15年間、地域の皆様のご理解・ご協力とご支援を頂き、何とか演奏活動を継続することができました。その間子どもたちが成長し、ソロのパートを演奏したりできるように育ってくれたことを大変うれしく思います。特に小野児童合唱団は、現在は少子化で閉団してしまいましたが、音楽好きの子どもたちが夢詩歌の演奏会に積極的に参加してくださり、3世代交流が実現しています。活動のための支援金も文化連盟から頂き、来年15周年記念コンサートを開催できることとなりました。
(2)オリジナル脚本の制作
続けているからこそ、皆の力量が上がってきているのを感じます。オペラが難しいなら、「せめて楽しいオペレッタを!」、そのためには聴衆が知っている曲を組み入れてオリジナル脚本を書き、クリスマスコンサートでオリジナルオペレッタを続けています。フィナーレではヘンデル作曲の「ハレルヤコーラス」をオーケストラとともに合唱するのが恒例となっており「これを聴かないと年を越せない」と言ってくださる方々が多く、長年地域に根付いて活動してきたからこそ頂けるお言葉だと実感しております。メンバーの中には、編曲の達人がおり、いつもすばらしいアレンジで、オーケストラの響きに彩を加えてくれます。私自身は脚本、演出、指導、そしてキャストとして出演するので、なかなかハードなのですが、仕上がった時の達成感を知ってしまうと止められません。夢詩歌の活動を生活の一部としているからこそ、日々元気でいられるのであり、音楽は健康の源だと信じています。
4.課題
オペラ自主公演実現のためには大変な労力と時間、発表の場となるホールとの連携が必要であるため、小野市民会館の閉鎖後は、単独のオペラ公演は実施できていない状況です。今後、ハイライト場面だけでもオペラ公演を実施し、オペラの魅力をもっとたくさんの方々に広めていきたいと考えています。
5.抱負
今年度は結成15年記念イヤーとなる節目の年となります。2027年2月14(日)午後から、小野市エクラハートフルサロンを貸し切ることができました。ここでの記念コンサートが成功できるようメンバー一丸となって練習に取り組んで参ります。特別ゲストもお楽しみにお待ちください。
今後の夢としては大きく3つあります。
①被災地の石巻での演奏会実施
石巻でバンド活動をされている語り部さんとのコラボステージを是非実現させたいです。
②小野市の姉妹都市カリフォルニア州リンゼイ市にあるリンゼイシアターでの演奏会の実施
姉妹都市交流で大津が懇意にさせていただいた元親善委員長(元高校の演劇部顧問)が、このシアターで演劇を上演している関係で夢は膨らんでいます。
③スペイン弦楽Trio Arriagaを招聘(しょうへい)
スペイン在住時にお世話になったviolinの先生が、Trio Arriagaというピアノトリオで活躍されているので、日本にお招きしコラボステージが実現できればと思います。
この15年間で、少しずつ地域の皆様にCon La Musica夢詩歌の名前と活動内容を知っていただけるようになったことが私たちの大きな励みとなっています。今後も我々の活動にご理解とご協力、そしてご声援をよろしくお願いいたします。
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