生涯学習音楽指導員

活動事例
【事例紹介】音楽と共に豊かな人生を~福祉施設での歌の指導~

愛媛県 生涯学習音楽指導員 徳田ひとみさん

■活動テーマ:音楽と共に豊かな人生を 
■日時:2010年~(現在はコロナ禍のため休止)月1回 60分
■場所:愛媛県宇和島社会福祉施設
■対象:福祉施設の入居者60代~100歳

■活動内容:

1.活動を始めたきっかけ

今から10年前、私がお世話になっていた先生のもとへ福祉施設から歌の指導の依頼がありました。そこで先生よりピアノ伴奏をお願いされ、一緒に活動を始めたのが最初のきっかけです。

しかし先生が病気で他界されてからは、継続は難しく残念ながら活動中止を余儀なくされました。ちょうどその頃、音楽文化創造主催の「生涯学習音楽指導員講習会」を受講し生涯学習の意義、目的、内容を学びました。

認定資格を取った後、講習会で学んだことを「地域で再び活かしていきたい」という想いが募りました。自分の住んでいる地域では歌いたいけれど、気軽に参加できるグループを見つけられない人々の存在が大きかったのです。以前活動していた施設へ私の方より再度御願いに伺い、快く快諾していただき再開することができました。

2.具体的な内容

(1)目標

  1. 毎日の生活の中で音楽によって心身の健康維持と、生きている喜びを感じてもらう
  2. 入居者同士のコミュニケーション強化
  3. 懐かしい歌を皆で歌う事で、少しでも楽しいひと時を過ごしてもらう

(2)内容

月1回の開催ですが、個人の意思で自由に参加を決めていただく事にしています。ただし参加する時は部屋着ではなく、きちんと洋服を着る事をリクエストしています。一日の生活の変化を感じてもらう事は、高齢者たちにとって大切な事です。もちろんその日の体調が一番重要ですが。

主な内容としては25分程度唱歌や童謡を中心に1~2曲歌い、休憩(お茶会)を取り、その後体を動かしたり、曲当てクイズなどして楽しんでもらいます。最後の15分はリクエストコーナーを設けたり、私のピアノ演奏を聴いていただきます。

(3)選曲

日本は「四季」という素晴らしい気候と美しい母国語(日本語)があります。また、国の音楽教育では共通教材というものがあり、(その時代時代で指導要領が代わる事により曲の変化がありますが)日本中どこで教育を受けていてもそれぞれの世代が同じ曲を歌った経験があり、知らない同士が集まっても一緒に歌える曲が少なくありません。これはとても素敵な事と感じます。

下記は扱っている曲の一例を列記します。

<日本の四季に関連する曲>

春:『春が来た』『うれしいひな祭り』『春の小川』『さくら、さくら』
夏:『朧月夜』『たなばたさま』『茶摘み』『われは海の子』
秋:『虫の声』『紅葉』『村祭り』『里の秋』
冬:『雪』『冬景色』『たきび』『ペチカ』

<その他>

『赤とんぼ』『夕焼け小焼け』『メダカの学校』『どじょっこふなっこ』
『幸せなら手をたたこう』『瀬戸の花嫁』『美しき天然』など

3.指導にあたっての留意点と参加者の反応

    ・男性と女性の好む曲に相違があるので、その点を考慮します。
  • ・年齢層が高いので、曲によっては歌いやすい音域に移調します。
  • ・声が出ない場合でもプライドを傷つけないように言葉がけに配慮します。
  • ・ただ歌うだけではなく、曲ができた時代背景や歌詞の意味などを教える事の大切さを感じます。
  • ・知らない曲でも、伴奏を弾きはじめるとピアノに合わせて歌ってくれることも少なくありません。
施設の職員、介護士、栄養士、相談員の方々の理解と協力によって進めることができます。

4.課題と今後の抱負

昨年より新型コロナが蔓延してからは、活動が出来ない状況です。その昔、お世話になった先生が「戦後、何もなくなった時に、みんなで集まって声を合わせて歌を歌ったんだよ!」言われていました。今はその時の状況とは違います。歌を歌うという事は一番感染の危険性が高いので、現代のテクノロジー、Zoomなどを扱ってチャレンジする事も必要と感じています。

今後、活動を再開した際には、参加者が介護や支援を受けるようになっても、音楽に対して今までのように受け身ではなく、自分の意志で自分の好きな歌を選び歌う様に指導して行きたいと思います。

また将来は、子ども達と一緒に訪問演奏などを企画して活動の幅を広げて行きたいと思っています。年齢や能力に関係なく、地域で音楽好きな人が自分の意志で積極的に音楽の素晴らしさを伝えられる環境、場作りなど、コーディネートする事も私のライフワークとして考えています。

これからもこの夢に近づけられる様、私自身の生涯学習として頑張ります。

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