活動事例

協議会 活動事例

【事例紹介】埼玉県芸術文化ふれあい事業「ハンドベルを演奏してみよう」

全国生涯学習音楽指導員協議会 埼玉支部代表
小野塚加代さん
■活動タイトル:埼玉県芸術文化ふれあい事業「ハンドベルを演奏してみよう」
資料:令和2年度版埼玉県芸術文化祭チラシ
■日時:2020年10月~12月
■会場:埼玉県日高市開栄保育園、さいたま市子育て支援センターさくら
■対象:保育園児5歳より
■活動内容:
10月から12月にかけて実施した二つの活動をご紹介いたします。
(杉戸町の放課後児童クラブは、コロナ感染拡大の影響で中止となりました)

【1.活動のきっかけ】

埼玉支部は2011年より埼玉県芸術文化祭の協賛事業として、「お箏と一緒に歌いましょう」という参加型のコンサートを、県内各地でこれまで8回開催してきました(「【事例紹介】第8回お箏と一緒に謡いましょう」参照)。今までの活動実績と共に体験活動にも幅を広げようと考え、令和2年度埼玉県芸術文化祭2020事業の「芸術文化ふれあい事業バンク」[*]へ申請し、登録団体となることが出来ました。

[*]埼玉県芸術文化祭とは

埼玉県芸術文化祭は、埼玉県民の芸術文化活動への参加の意欲を喚起するとともに、地域文化の振興に寄与することを目的として1990年度から開催しています。5つの事業からなり、その一つである「芸術文化ふれあい事業」は登録している文化団体が学校や公民館などに出向き、演奏や演技創作などの体験活動を行い、鑑賞だけでは味わえない芸術文化活動の楽しさを実感できる事業です。
資料:埼玉県芸術文化祭2020について

【2.二つの具体的な活動内容】

2020年度は埼玉県中南部に位置する日高市の保育園、さいたま市の子育て支援センターからの依頼を受け実施しました。手順としては県に利用者からの申し込みがあり、県より連絡を受け講師の日程調整を行いました。又、利用者から事前に県担当者を通して、参加者の年齢、人数、会場の広さ、設備など細かく情報をいただき、それぞれの希望に合わせて活動内容を考えていきました。

A.日高市開栄保育園での活動内容

対象:保育園5〜6歳 15名
2020年10月16日(金)9:45-10:30

埼玉支部では短期間、短時間の音楽体験でハンドベルを多く利用します。このベルの演奏は下記のような利点があるからです。
  1. 誰でも楽器を持ってすぐに演奏を楽しむことができる
  2. 大勢で音楽を演奏する喜びを実感できる
曲は子どもたちが歌ったことがある、聴いたことがあるなど身近な曲を選曲します。今回は『かえるの合唱』『きらきら星』『ドレミの歌』を演奏しました。演奏は、まず好きなベルを一つずつ選んでもらい指導者が「音ふだ」を上げたらその音を持っている人が鳴らす、といった簡単な方法です。また初めて会った私たちだけで体験を行うよりも、子どもたちが安心して参加できるように保育園の先生方にお手伝いをお願いしました。短時間ですが体験の時間はずっと音楽を楽しんでもらえるようにベルの演奏だけでなく年齢にあったボディパーカッションも取り入れる等、メニューも細かく考えました。

子どもたちは自分の好きな色のベルを持ち、先生が上げる音札に集中してベルを鳴らしていたので、数回の演奏でとても上手になりました。みんなで揃って一曲になることが楽しかった様子で一曲ごとに盛り上がりました。終了後、主任の先生から「子どもたちが楽しかった! またやりたい! と言ってましたよ。ぜひ、またお願いしたいです」と感想をいただきました。私たちも体験の時間はとても楽しく指導しているので、同じ気持ちを共有できて嬉しく思いました。
コロナ感染症対策として、1曲ごとにベルの持ち手の消毒作業も分担して行いました。

B.さいたま市子育て支援センターさくらでの活動内容

対象:3歳までの乳幼児親子

2020年12月16日(水)11:00ー12:00に予定していた活動は、コロナ感染症拡大の影響で、新しい試みとして参加者無しでスタッフと講師2名での演奏を動画撮影し、センターのウェブサイトで配信を行い、参加者は後日動画を鑑賞して楽しんでもらうという形での実施になりました。本来は「体験」が目的ですが、止むを得ずの決定でした。私たち講師も急きょ動画撮影用に内容を変更しメニューを組み直しました。

参加者がいる場合、講師は参加者と向かい合います。しかし撮影の場合、全員カメラの方を向いて動作する、という慣れていない状況に戸惑いもありましたが、県担当者にもご協力いただきスムーズに撮影することができました。

今回は子どもたちの賑やかな光景がなかったので会場内はとても静かで寂しい感じでしたが、後日鑑賞する参加者に少しでも音楽の楽しさが伝わるように全員で盛り上げながら撮影を進めて行きました。会場の設備の関係で音声が小さく聞き取りにくい場面(マイクが無い)ができてしまった、という撮影における今後の課題も見えてきました。

最後にスタッフより「次回はぜひ参加者と一緒に賑やかに楽しく体験を実施したいです! またお願いします!」と感想をいただき、実施して良かったと嬉しく思いました。

【3.今後の抱負】

今後は支部会員がそれぞれの特技を活かした体験を県内各地で実施できるように、体験メニューを増やし充実させるとともに、幅広い年齢の人たちが楽しい音楽を体験できるように工夫していく所存です。

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