地域音楽コーディネーター 岩手県盛岡市 中学校教師 柿崎倫史さん
■活動テーマ:地域での音楽普及活動へ向かって
■日時:2011年より現在
■場所:盛岡市
■対象:地域住民
■活動内容
ある日、自分の人生を変える様々な出会いがあったことが今のコーディネーターの原点だと思います。「歌を勉強していないと、歌は作れない」という大学の師事した先生の言葉に突き動かされ、ドイツ・バロック音楽を専門に演奏している地域の合唱団「盛岡バッハ・カンタータ・フェライン」に入会しました。
戸惑いながらも練習に参加し、その後ドイツのオーケストラの来日公演、ヨーロッパへの演奏旅行や地元での自主企画の演奏会を経験し、いつしか仕切る側に回り、最終的にはインスペクターを務めるまでに育ててもらいました。この経験が社会人になった今、現活動にも活きています。
その後レコード会社勤務を経て、地元の教員になり、社会人になっても年に一度のペースでライブ活動を行っています。
今になって思えば、過去からたくさんの大人の方々に実践を通して教えてもらった事が大きかったと感謝しています。
しかし今、我々は大きな転換期を迎えています。それは国の働き方改革方針のもと、学校における教育の改善と充実が求められてきています。部活動に関しても同様で、文化部を含めた部活動全体の縮小の動きです。社会の流れで仕方ない部分も多々あると理解できますが。現在、我々の地域では文化部はスポーツ活動における「クラブチーム」の様なものは無いに等しいと言っても過言ではありません。生徒は自由に音楽活動ができる場所や機会が無くなる傾向になっていきます。
教員生活も10年を超え、自分の仕事を持ちながら外での活動に参画することについては、ためらいもあります。しかし地域で音楽の裾野を広げ、その大きな山が崩れていかないよう、コーディネーターとして自分ができるところから自治体、商工会議所、音楽団体等を巻き込んで行動して行きたいという願いを持っています。これからも音楽と付き合いながら、今度は私が裾野を広げる側に立つことになる「恩返し」が始まったばかりです。
※ 柿崎さんの人柄があふれる下記のインタビューもぜひ、ご覧ください。
地域音楽コーディネーター養成講座の受講インタビュー
■活動テーマ:地域での音楽普及活動へ向かって
■日時:2011年より現在
■場所:盛岡市
■対象:地域住民
■活動内容
【1.コーディネートの生みの親】
私は小学校の頃よりピアノを習い始め、中学ではジャズに興味を持ち、高校では吹奏楽部に入り色々な音楽との接点は長かったのですが、その間自分の音楽というものは特にありませんでした。その後地元の大学の教育学部芸術文化課程へ進み、作曲に興味を持ってはいたものの、ただ大学生活が過ぎて行きました。ある日、自分の人生を変える様々な出会いがあったことが今のコーディネーターの原点だと思います。「歌を勉強していないと、歌は作れない」という大学の師事した先生の言葉に突き動かされ、ドイツ・バロック音楽を専門に演奏している地域の合唱団「盛岡バッハ・カンタータ・フェライン」に入会しました。
戸惑いながらも練習に参加し、その後ドイツのオーケストラの来日公演、ヨーロッパへの演奏旅行や地元での自主企画の演奏会を経験し、いつしか仕切る側に回り、最終的にはインスペクターを務めるまでに育ててもらいました。この経験が社会人になった今、現活動にも活きています。
【2.培ったノウハウをジャズライブに】
一方で、大学から憧れのジャズのレッスンに通い始め、基礎を教わりました。ひょんなことから、かの有名なジャズ喫茶「ジョニー」で毎月ピアノを弾くようになったのが10代の終わり。その後、運良く自分のピアノトリオを結成することができ、スタンダードの曲を中心にライブ活動を行って行きました。隣県でのジャズフェスに参加、僻地の学校に訪問演奏と様々な演奏企画、運営を行いました。これは私が合唱団で培ったノウハウが活きました。その後レコード会社勤務を経て、地元の教員になり、社会人になっても年に一度のペースでライブ活動を行っています。
- 企画立案
- スケジューリング
- 広報宣伝、集客
- フライヤーの作成
- 演奏メンバー集め
- 会場との折衝
- リハーサル
- 本番
- MC
今になって思えば、過去からたくさんの大人の方々に実践を通して教えてもらった事が大きかったと感謝しています。
【3.地域の「音楽家」としての使命】
地方都市にとっては学校の音楽授業以外に、演奏会で生の音に触れるということは難しいのが現状です。このような中、学校の「音楽科」の先生はいわゆる地域の「音楽家」であると考えます。生徒へは授業で様々な音楽に触れる機会を持ち、魅力を伝え、合唱・吹奏楽等で音楽の感動を伝えていくのが使命です。しかし今、我々は大きな転換期を迎えています。それは国の働き方改革方針のもと、学校における教育の改善と充実が求められてきています。部活動に関しても同様で、文化部を含めた部活動全体の縮小の動きです。社会の流れで仕方ない部分も多々あると理解できますが。現在、我々の地域では文化部はスポーツ活動における「クラブチーム」の様なものは無いに等しいと言っても過言ではありません。生徒は自由に音楽活動ができる場所や機会が無くなる傾向になっていきます。
【4.今後の抱負 ~「恩返し」が始まったばかり~】
この様な状況の中で、私たち地域で音楽活動をしている音楽家の端くれとしては、ここで行動を起こさなければ、音楽の裾野が狭まる姿を、ただ指を加えて見ることになります。まだ具体的な活動は出来ていないのですが、ここ2、3年が勝負ではないかと感じます。「ジュニアユースの吹奏楽団、合唱団、ジャズサークル等があったら、生徒達は放課後や休日に音楽に触れ、楽しむことができるのではないか?」この様な事を考えています。私の心の中には、大人が動かなければ生徒達は身動きができない、「今こそ!」という強い想いが芽生えています。教員生活も10年を超え、自分の仕事を持ちながら外での活動に参画することについては、ためらいもあります。しかし地域で音楽の裾野を広げ、その大きな山が崩れていかないよう、コーディネーターとして自分ができるところから自治体、商工会議所、音楽団体等を巻き込んで行動して行きたいという願いを持っています。これからも音楽と付き合いながら、今度は私が裾野を広げる側に立つことになる「恩返し」が始まったばかりです。
※ 柿崎さんの人柄があふれる下記のインタビューもぜひ、ご覧ください。
地域音楽コーディネーター養成講座の受講インタビュー